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亜熱帯の楽園!!カルデラ内部と丸山を探検する:青ヶ島

こんにちは。ドクターリトーです。今回の記事では、青ヶ島のカルデラ内部(池の沢)の様子について取り上げたいと思います。

【青ヶ島情報】

《アクセス》八丈島から「愛らんど」ヘリコプター(1日9席)または、青ヶ島丸(欠航率高し)。アクセスに関しては、日本でも最高難度の離島ではないかと思います。

《宿泊》民宿が何軒かあります。ただアクセスが悪いこともあり、価格は結構高いです。島内に飲食店がないので、1日3食が基本

《食事》島内に食堂など一切なし。ただ居酒屋は夜やってます。

◾️かつては池もあり、人も住んでいた「池の沢」

 

 

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青ヶ島のカルデラ内部は、池の沢と呼ばれます。青ヶ島の噴火前は、ここには大池と小池という二つの池があったことに由来するとか。

かつては、この豊かな土地で人も暮らしていたそうです。今では島の北側の高台の方に越してしまい、無人地帯になってしまいましたが。

 

それには、江戸時代に起きた青ヶ島の大噴火が関係しています。

詳しくはこちらを→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%82%84%E4%BD%8F(天明の大噴火、wikipedia)

 

◾️「オオタニワタリ」の楽園。亜熱帯の森

 

池の沢には中央に丸山がそびえ、そして一面が豊かな森に覆われています。ちょっと驚くほどの勢いのある森です。鬱蒼と植物たちが生い茂っています。

 

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つたのおびただしく絡んでいる樹々。

 

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こんな大根の葉っぱを大きくしたような不思議な植物も。

 

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この不思議な植物は、オオタニワタリというもの。亜熱帯性の植物です。実は絶滅危惧種に指定されているほど貴重な植物なのですが、ここ青ヶ島には嘘のようにわんさかと生育しています・・・笑

 

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青ヶ島の森は、もう亜熱帯の雰囲気で、実際に亜熱帯や熱帯(東南アジア)に見られる植物が多くありますが、青ヶ島の緯度は北緯32度。せいぜい宮崎県と同じくらいです。

 

青ヶ島の森が亜熱帯の様相を呈している理由は、青ヶ島の地形が特殊だからだそうです。カルデラ内部は、外輪山が周りを取り囲んでいるので風はおだやか。そしてカルデラ地形ゆえに霧が頻繁に立ち込め、湿度が非常に高いのです。

青ヶ島の地形が、この奇跡のパラダイスを作り出しているのでした。

 

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森の片隅で煙が!! これはもしや噴火かと思いきや・・・何か燃やしているだけのようでした。紛らわしいこと、この上ない。

 

◾️人は住んでいなくても、畑はかなり作られている

 

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実は、カルデラの森の中には、所々畑が作られています。こちらは、サツマイモの畑。

 

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ビニールハウスの中でも、何かが育てられています。

 

サツマイモの畑でばったり出会った作業中の老人に話を聞いたところ、青ヶ島が人口が多かった頃や、戦後の食糧難の時代は、今は森に覆われているところも一面畑として開墾されていたそうです。そして人も住んでいたとか!(現在は、池の沢には人は住んでいず、北側の高台の上だけに集落があります)。当時の青ヶ島の様子をリアルタイムで眺めてみたい衝動に駆られました。

 

◾️丸山から、青ヶ島の外輪山を展望する

 

 

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カルデラ中央の丸山は、裾を散策することができます。丸山に登ってみると、こんな光景が見えます。青ヶ島の外輪山が綺麗に見渡せます。外輪山の淵までびっしりと樹々が生えていて、それは壮観なのです。

 

そして外輪山に隈なく囲まれているために、ここからは海を眺めることが一切できません。実に不思議な光景です。

 

◾️丸山に建てられた「お富士様」

 

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丸山の山麓には、お富士様と呼ばれるスポットがあります。神社の鳥居が鎮座し、丸山が再び噴火しないように鎮めているそうです。

 

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鳥居の形をした不思議な鉄パイプも置かれています。このお富士様のおかげで、ここしばらくは丸山もおとなしくしているのかも知れません。江戸時代の噴火以降は、何もないらしく。

 

池の沢はまるでパラダイスのような秘境スポット。青ヶ島に来たならばもちろん探検してみてください。

 

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