溶岩に呑まれた鳥居。立ち枯れたスギ?噴火と共に生きる三宅島へ行ってみよう。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、伊豆諸島の三宅島(みやけじま)を扱おうと思います。
◾️三宅島
色々な意味で衝撃を受けましたのが、この島です。
関西に住んでいる私は穏やかな瀬戸内海の離島に慣れていることもあり、火山の要素が強い伊豆諸島の島々は全て新鮮でしたが、その中でもこの三宅島はレベルが違いました!!
本当に驚きました。
http://www.fun-island.jp/izu/miyakejima/
◾️いつ噴火するか分からない島
島の一部が危険区域及び立ち入り禁止区域に指定されている離島は、非常に珍しいです。
いつまた噴火するか、全く分からないということですね。実際、三宅島では極めて長期間に渡って断続的に噴火が起こり、50年に一度以上の周期で大規模に噴火しているようです。
最近の、2000年の噴火も大変なもので、約5年ほど全島避難が解除されることはありませんでした。
Wikipediaを参照にしてもらえば分かるのですが、2000年の段階で、三宅村は人口が0人(!)になっています。こんな村、全国探しても他にありません。
三宅島に入るには、伊豆汽船の橘丸(たちばなまる)
(橘丸について書いた記事をご覧くださいhttp://ritou-navi.com/?p=1028)に乗るか、調布飛行場から飛行機に乗るのが一般的です。
私としては、就航してまだ新しい橘丸に乗ることをお勧めいたします・・・笑
東京の竹芝桟橋から船が出て、翌日の朝早く、三宅島に船は着きます。
◾️漂う硫黄の匂い
船が港に着くと、さっそく硫黄の匂いが漂ってきました。
本当に温泉みたいな匂いがします。これは三宅島が今も活発に活動していることの何よりの証拠でしょう。
◾️ハプニングを楽しむのも島旅の醍醐味?
私が三宅島を訪れた時は、直前に旅することになったので、宿も取らず、観光名所も調べずのノープランっぷりを全開にしていました。フェリーの予約を取ったのですら、当日だったのです。
旅というのは綿密に計画を立てるのもいいですが、ぶっつけ本番の旅というのも、予期せぬ出来事に遭遇しやすいのでまた楽しいものです。ハプニングや人との出会いを楽しむことは、島度の大きな魅力の一つであることは確かです。
島旅をしている最中は、いつもよりも精神的に解放されているような感じです。
それに島の人たちは基本的に優しい方が多いので、話しかけても大丈夫だと思います。人を見かけたら、是非お話させてもらいましょう。
◾️観光案内所でお得なコースを案内してもらう
どうしようもないので、朝一番で観光案内所に向かいました。私がたどり着いた時には、ちょうど職員の方が一人だけいました。
朝早く、観光案内所がまだ開いていないのに押しかけて、本当にごめんなさい・・・。
職員さんに相談すると、非常にお得な観光コースを案内していただきました。
温泉+朝食+島内バス観光+昼食=3500円のコースです!!
三宅村がかなり補助しているようなのですが、もちろんこのコースに便乗することになりました。
これも2000年の噴火の時は島民がゼロになった三宅島の復興策の一つかと思うと、胸が熱くなります。
◾️阿古(あこ)小学校跡
朝一番で温泉に入り朝食をいただき、その後バス観光が始まります。
やってきたのは、阿古(あこ)小学校跡です。
ここはもともとは小学校だったのですが、昭和53年の大噴火の時に溶岩が流れ込んできて、そのまま飲み込まれてしまったのです。
三宅島と噴火が切っても切れない関係にあることが一目で分かり、そして溶岩の恐ろしさも思い知ることができるスポットです。
◾️立ち枯れているスギ
この写真もなかなか衝撃的。世紀末か地獄絵図のような風景です。
噴火時に火山ガスが一帯に充満したため、スギの木が枯れてしまい、木の遺体(?)だけが残っているのだとか。
真っ白な幹が被害の重大さを物語っています。
◾️地中に埋まった椎取(しいとり)神社
こちらは椎取(しいとり)神社。
地上にわずかに突き出ているのは、鳥居です。そしてその向こうに屋根だけ見えるのは社殿。
ここは、もともと極めて普通の神社であったのです。
2000年の噴火時に泥流に飲み込まれてこのようになってしまいました。
三宅島は至るところに噴火の跡が垣間見えて、なんだか現実であると信じられない気分になってきます。
三宅島は噴火と共に生きてきた島で、島の人々も噴火と共に暮らしてきた。
三宅島は、火山の威力と人間の強さがひしひしと感じられる、不思議な秘境のように思います。こんな島、日本で他にないです。
◾️アカコッコ
三宅島には、アカコッコという鳥です。伊豆諸島に暮らしている鳥です。
アカコッコ館という建物があり、その近くの水場でバードワッチングができます。
私も見ましたが、水場に水を飲みにやってきていて、非常に愛らしい姿をしています。
このアカコッコ館も、コースに織り込んであります。
http://park10.wakwak.com/~miyakejima/ (アカコッコ館のHP)
◾️三七山(さんしちやま)
三七山という名所にもやってきました。昭和37年(1962年)の噴火時にできた丘なので、三七山です。
かなり最近のことです。
ちなみに三七山の展望台から海辺の近くに見えるのは、ひょうたん山です。
ここはかつて海だったのですが、1940年の噴火時に盛り上がって陸になりました。
地形って、そんなに簡単に、魔法のように変わるものなのですね。三宅島を訪れるまでは知りませんでした。
信じられないほど、火山が元気な島。三宅島です。
最後は海際にやってきました。
海が見渡せて気持ちの良いところ。ここで記念写真を撮りました。
こうして楽しかった三宅島一周ツアーは終了しました。
◾️韓国料理が美味しい民宿「みなと」
観光案内所で紹介してもらったのは、韓国料理が美味しい「みなと」というお宿がオススメです!!
http://townpage.goo.ne.jp/shopdetail.php?matomeid=KN1314101000000698(民宿・みなと)
マスターが、釣りが好きで韓国から三宅島に越してこられた(!)方で、とても愛想がいい良い人なんですよ。
こんな料理です。お寿司とてんぷらが特に美味しいです。韓国っぽいノリ寿司も美味しいですよ。
てんぷらは自家製野菜を使われています。この宿、とてもおすすめです。
◾️噴火と地球が体感できる島
三宅島、噴火と地球が体感できる島です。
行ったことのない方は、三宅島に行くと、少し世界の見え方が変わるかも知れません。
それくらいインパクトの強い島です。
噴火と闘い続けた島、三宅島に島旅をしてくださいませ。忘れられない旅になると思います。