水牛車に乗って渡る、おじいの魂がこもった庭園の島「由布島」!!
こんにちは。ドクターリトーです。
今回の記事では、西表島の東部に隣接する由布島(ゆふじま)について扱いたいと思います。
◾️由布島
由布島は、堆積した土砂だけで形成された島。つまり全島が砂だけでできています。面積はわずか0.15平方キロ。極めて小さな島です。西表島の面積が289平方キロですから、西表島のわずか0.05パーセントの大きさです。
空から眺めると、こんな雰囲気だそうです。由布島が実に平坦で、小さな島であることが窺えます。
◾️旅人の駅
由布島に渡るには、西表島の「由布島水牛車」というバスで降ります。すると目の前にあるのは、この旅人の駅。
由布島行きのチケットを買うと、こちらのハイビスカスのワッペンを渡されるので、服に着けます。これがチケットを購入した証明。
◾️水牛車
由布島へと渡る手段が一つの名物になっていて、水牛が引っ張る車に乗って島へと向かいます。由布島は砂が堆積してできた島なので、西表島と由布島の間は、砂の浅瀬になっていて水牛が徒歩で渡ることができるのです。
こちらが水牛。普段みかける牛とはかなり様子が違うようです。角とか、毛の雰囲気とか。この水牛は、もともと台湾から仕入れた牛が繁殖を続けた末裔だそう。
◾️浅瀬を渡る
いざ、由布島へ向けてスタート。といっても、由布島は目と鼻の先ですが。水牛は極めてゆっくりとした足取り。ゆっくりとした揺れが心地よいほどです。
途中何度が排便をしましたが、何しろ下が浅瀬なので、糞を処理する必要がありません。竹富島でも水牛に乗るツアーがありますが、向こうは普通の道なので、そのたびに糞を除去する必要があるそうです。水辺は実に便利ですね。
◾️テーマパーク化された島
由布島に着くと、記念写真を有無を言わさず撮られて、その場で現像されて購入を勧められる(!)という、観光地でよくありがちシステムが確立されています
由布島はかなり観光化というか「テーマパーク化」されていて、自然な離島を求める私はあまり好みではありませんでした。純粋にバカンスで行くならば楽しいのかもしれませんが。
◾️水牛のプール
こちらは水牛のプール。水牛達が水辺に寝そべりリラックスしています。
休みの日はこちらで休養するそうです。水牛も週休2日制だそう。
◾️水牛の碑
こちらは、水牛の碑。
慰霊塔じみていますがそうではなく、水牛への感謝の思いを込めた「感謝の碑」なので、黙祷は捧げないで良いそうです。なんか紛らわしい感じですが。
◾️ガーデン島?
由布島には一面庭園のような美しい植生が広がっています。これらはもともと島に植わっていたものではなく、島の人によって外から持ち込まれて育てられたものだそうです。まさに由布島は「ガーデン島」とでもいうべき、人工的に整備された島なのです。
◾️中学校跡
こちらは中学校跡地。こんな小さな島にも、かつては学校があったらしい。
学校跡地があるということは、かつて島には賑わいがあったということです!
実はこの由布島にはかつて西表島や黒島から人が移り住んでいて、人の暮らしがあったそうです。現在は観光の島であり、人がほとんど定住していませんが。
昭和44年に強い台風が島を襲い、大きな被害を受けました。それ以来由布島からは人が出ていくよになってしまい、今のような静かな佇まいになったそうです。
◾️由布島物語
由布島の歴史が記された看板。島の歴史が分かって、こちらはかなり面白いです。
この表によると、「西表正治」おじいという人とその妻の夫婦が、この由布島をガーデンの島に少しずつ造り込んで行ったそうです。
例の台風によって島から人が去って行った後も、おじいは由布島に人が再び戻ってくると信じて、由布島に珍しい植物を植え込んでいったそうです。そして今の由布島の庭園のような姿が出来上がったので、この由布島はおじいが造り上げた島とも言えると思われます。
そのことを知ると、由布島がただのテーマパーク化された島ではなく、おじいの魂がこめられた偉大な島に思われてきました。不思議なことに。
おじいの思いが造り上げた由布島。是非とも訪れてみてください!!