船舶関係,  歴史上の人物

なんと手漕ぎボートの渡し船?仁右衛門(にえもん)島!

こんにちは、ドクターリトーです。

今回の記事では、千葉県の仁右衛門島(にえもんじま)について取り上げたいと思います。

 

◾️千葉県最大の島、でも小さい

 

仁右衛門島は、なんと千葉県の島。

千葉県というと、島があるというイメージはあまりないというか、千葉に島なんてあったんだという感じかも知れませんが、実際にそんな感じです。

仁右衛門島の面積は、なんと0.03㎢。歩いてすぐに散策できるほどの小さな島です。それでも千葉県最大の島というから、たいしたものです。そして千葉県にはあまり離島はないということを示しています。

 

◾️仁右衛門島へのアクセス

 

それでは、仁右衛門島について見てきましょう。こちらが渡船乗り場。ここから仁右衛門島に向かいます。

ここまで来るには、JRを使うのが一般的。安房鴨川の手前、太海(ふとみ)という駅で降りて徒歩です。田舎なので本数が少なくてなかなか移動が大変ではあります。

ところで、仁右衛門島は非常に珍しい島です。何が珍しいか、それは島に渡る手段が珍しいのです。

 

◾️手漕ぎボートで渡る島

 

 

こちらが仁右衛門島に渡る船!!島に渡る手段は、普通は高速船かフェリーですが、なんと手漕ぎボート!!

こんなことは初めてで、極めて斬新でした。

 

 

乗客が乗り込むと、係りの人が 櫂を漕いでくれます。

まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような仕様。レトロな雰囲気を醸し出しています。

私のような若者が高齢者の人に櫂を漕いでもらって、何だか申し訳ない限りでした。

 

 

かなり大きな櫂で、かなりの速さで進んでいきます。

 

◾️猿島へ上陸

 

 

ボートに乗ったと思ったら、仁右衛門島がすぐそばに。

仁右衛門島は、岸から仁右衛門島まで数十メートルしかせいぜい離れていないので、実は乗る前から目の前にあったのですが。だから手漕ぎボートで渡れるという訳です。

 

 

仁右衛門島からも、対岸の景色が見えます。

 

 

いかにも港街といった街並み。千葉県自体に足を運んだことがほとんどなかったので、新鮮でした。

仁右衛門島は離島というよりは、ほとんど地続きな感覚です。

 

◾️平野仁右衛門(ひらのにえもん)

 

 

小さな島ではありますが、立派な神社があったりします。

これは蓬莱弁財天という神社のようです。蓬莱とは伝説上の不老不死の楽園島なので、仁右衛門島にはふさわしい神社かも知れません。

民家もあります。仁右衛門島にある家屋は一軒だけ。

仁右衛門島には代々、平野仁右衛門(ひらのにえもん)という人が暮らしています。つまり、この島の世帯数は一軒だけ。

平野仁右衛門というのは、歌舞伎役者のように襲名する名称であるよう。

この島は、平野仁右衛門が代々治めてきた島なのです。つまり島を一家族でまるごと独占しているということ。

だから仁右衛門島と呼ばれているのですね!

なにしろ、住んでいる人は平仁右衛門とそれに近しい人だけですから。納得のいく話です。小さくても島を一世帯で所有できるとは、離島好きにはとても羨ましいことでもあります。

よく無人島をまるごと買う話ってあるじゃないですか。何だかそれを実現してしまった人みたいな感じです。

仁右衛門島は房総半島からすぐのところに位置していますが、周囲は岩壁で囲まれ、そして打ち寄せる波は絶海の孤島かと思われるほどに迫力がありました

実に渋い景色。波が逆巻き、白い波が砕けています。冬の海といった光景。

 

◾️頼朝のかくれ穴

 

 

頼朝のかくれ穴は、仁右衛門島の名スポットの一つです。

源頼朝が戦に敗れ安房の国に逃れた際、夜襲を避けるためにこの仁右衛門島に避難したそうです。その時に平野仁右衛門が頼朝をかくまったのが、この奥まった洞窟のようなところ。

 

◾️なぜか、お土産が充実する仁右衛門島。

 

島を一周散策すると、元の案内所に戻ってくるルートになっているのですが、案内所では仁右衛門島グッズが数多く販売されていました。

オレンジのヤシが輝く「仁右衛門島Tシャツ」(?)。「NIEMONJIMA」とアエファベットでプリントされていると、何だか新しい。

オリジナルマグネット、キーホルダーまで。観光促進には、非常に力を入れているようです。

結構売れていたりするのかな。仁右衛門島ってそれほどメジャーな観光名所でもないので、土産物がとても充実していたのが意外でした。

 

◾️レトロな島、仁右衛門島に行ってみよう!!

 

帰り際、港の方から仁右衛門島を目指してやってくるボートが眺められました。

手漕ぎボートはやはり壮観。このレトロなる渡り方こそ、まさに仁右衛門島のアイデンティティーと言えるでしょう。手漕ぎボートで渡る島なんて、なかなかないですから。この仁右衛門島以外で経験したことは未だにありません。

不思議な魅力を湛えた仁右衛門島、アクセスは多少大変ですが、ぜひ行って見てください。

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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