フランス煉瓦積みが美しいかつての要塞。東京湾に浮かぶ無人秘島、猿島!!
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、東京湾の無人島、猿島(さるしま)について扱いたいと思います。
◾️猿島へのアクセス
猿島は、東京湾唯一の無人島。場所は、横須賀の沖合約2キロ弱にあります。
猿島に渡るには、戦艦三笠が展示されている三笠公園のすぐ近くから船が出ているので、それに乗ります。
アクセスは詳しくはこちらのHPを→https://www.tryangle-web.com/sarushima/access.html
◾️三笠公園、戦艦三笠
猿島へ渡る船を待っている間、時間があれば戦艦三笠もついでに見学しましょう。戦艦三笠は、言わずと知れた日露戦争でバルチック艦隊と渡り合い、見事勝利をおさめた歴史的にも重要な軍艦です。アドミラル・トーゴ―、東郷平八郎。
この船が日露戦争の日本海海戦で実際に活躍した船だと思うと、島を訪れる前にテンションも既に上がってきました。
◾️三笠桟橋
そしていよいよ猿島へ。こちらの三笠桟橋から船に乗ります。
こんな風貌の、いかにも横須賀に似合いそうな、レトロな雰囲気を纏ったなかなか洒落た船です。
◾️猿島へ到着
船に乗って間もなく、猿島が近づいてきました!
見た感じ、絶海の孤島といった感じ。こんな秘境感漂う離島が東京湾に残っているとは夢にも思いませんでした。
船が到着し、皆島へと降り立っていきます。
猿島はちょっとした秘境感を味わうことができ、かつ都心からアクセスが簡単な貴重なスポットなので、観光地化が進んでいるようです。だから乗客はとても多いです。
猿島の遠景は秘境感がたっぷり漂っていましたが、振り返ると対岸にはビルがそびえています。
ここが東京湾であることをいやおうなく思い知らされるのでした。雰囲気を壊してしまうかも知れませんが、こんな都会から間近なところに無人島があるなんて逆にロマンがあるような気もします。
両側に絶壁が迫ったダンジョンのような小道がさっそく出迎えてくれました。岩盤を切り通して道が敷設してあるのです。
それでは、猿島島内を散策していきましょう!
◾️レンガの島
猿島は無人島ではありますが、ご覧のように見事なレンガの建築物があります。なぜでしょうか?
それはこの猿島が、明治時代以降に軍事要塞として利用されていたからです!猿島はちょうど東京湾の入り口付近にあるので、東京湾の守りを固める上での要所でした。
外国が東京へと攻め込んできた場合、まず東京湾の入り口付近で食い止める。その役割を果たすべく要塞化されました。だから、外から要塞が見えないように、岩を切り通して島の内側に施設が作られているのです。海の上から猿島を眺めると、ただの無人島にしか見えません。
江戸時代は、たまに漁民が訪れるのどかな何もない島であったそうです。明治以降に島の様子はいっぺんに変わったということですね。
レンガの建築以外にも、防空壕のような穴も見受けられます。本格的に要塞化されていたようですね。
また猿島は実は無人島のはずですが、観光客が多すぎてとても無人島とは思えません!
猿島はジブリの「天空の城ラピュタ」を彷彿させる秘境スポットとして有名になり、訪れる人が多くなっています。
無人島であることによってスポット化して、そしてかえって人だらけになるのだから、なんだか矛盾しているというか、不思議な現象に思われます。
無人島なのに、全然無人じゃない! これはもはや無人島と呼ぶべきなのだろうか笑
◾️愛のトンネル
こちらが、猿島の名所、愛のトンネル。まあ恋人の聖地みたいなところです。
猿島にはレンガの建築が多いのですが、このレンガはフランス積みといって積み方が珍しいのです。日本には数箇所しか残っていないとか!
日本のレンガは、だいたいイギリス積み。一段の中に長いレンガと短いレンガを交互に入れ込んでいく形式なのですが、フランス積みは、長いレンガだけの段と短いレンガだけの段を交互に積み上げていく形式なのです。
トンネルの中は薄暗くて、まるでゲームのダンジョンのような雰囲気を漂わせています。歩いているだけで楽しくなってきます。
◾️砲台跡
こちらは、太平洋戦争の際に砲台が据えられたところのようです。レンガのエリアに比べて味気ない感じがしますが、これで敵機にたいしてたくさん攻撃をしたそうです。
■人も多き、落書きも多き、歴史深き猿島を訪れよう。
ちなみに落書き禁止と記された壁を見かけましたが、既に落書きだらけでした。この文字も猿島とともに残っていくのでしょうか。1981年だから、かなり昔の落書き。硬い岩盤に文字を刻むのはなかなか大変だと思うのですが、頑張って削り込んだようです。
東京湾の無人島、猿島。興味が沸いたら是非訪れてみてください!!
休日にちょっと足を伸ばすにもふさわしい離島だと思いました。