クジラと人間の絆を表す「鯨墓」の青海島!!そしてエメラルドの海が美しい角島。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、山口県の日本海側に浮かぶ島である青海島(おうみしま)と角島(つのしま)について扱いたいと思います。
◾️見島帰りに車に乗せてもらった!
前回の記事で、見島でNHKのお二人と出会った話を書きましたが、見島から一緒に萩まで帰り、そこからご厚意で青海島、角島ドライブに連れて行ってもらえることになりました。
→見島の記事 http://ritou-navi.com/2018/07/09/mishima/
ほんとに優しい人たちで、ツイていました。この記事を借りて感謝させていただきます。やはり旅行は、人との出会いというものは大事だなと痛感しました。
◾️青海島
まずは、青海島から。
青い海と書いて「おうみ」と読みます。青い海の島なんて、既にネーミングの段階で素敵なんですね。
青海島は橋で本土と繋がっています。仙崎海峡を渡って島へと入っていきます。
島に入って思うのは、やはり海の青さ。めちゃくちゃ綺麗です。こりゃー、青海島と名付けたくなった先人の気持ちも分かります。
本当に、爽やかな景色。日本海側の離島のはずですが、なんだか瀬戸内海の島かと錯覚しました。あまり日本海っぽい感じがしないんです。
◾️鯨墓
そして青海島の主要スポットの一つへと向かいました。それが「鯨墓(くじらばか)」
青海島と本土はほぼ繋がっているので、湾状の地形が形成され、そこに鯨が入り込むことが多かったそうです。その鯨をターゲットにして、このあたりでは捕鯨が伝統的に行われていたそうです。
鯨墓とは、文字通り鯨の墓のこと。こちらの階段を登れば、行き着きます。
こちらが、その鯨墓。日本で唯一の鯨の胎児を埋葬したお墓だそうです。
何やら、文章が刻んであります。
「業尽有情 雖放不生 故宿人天 同証仏果」
「前世の因縁で宿業が尽き果てて捕らえられた鳥獣は、放してやったところで生きてはゆけない。故に成仏できる人間の中に取り入れられて、同化して成仏をするのがよい」というほどの意味だそうです。
何やら人間の都合めいてる面はありますが、生活のための鯨を殺めることへの悲しみや、弔う気持ちが込められています。
付近にはこんな石碑も。「有情」
「胎児がまだ見ぬ大海の夢を抱いたまま」という文句がロマンがあって良いですね。生まれずに死んだ水子ということか。
こちらの地蔵は、つまりは水子地蔵ということになるのかな・・・笑
鯨墓は、人間と鯨の絆が伝わるスポットであると思いました。
鯨に法名まで与えていたそうですし、ほとんど人間として扱っていたような感じです。人間の生活に恵みを与えている同胞のような感じで接していたのではないでしょうか?
油を絞って死骸を放置するなど、粗末な扱いに徹した近代捕鯨とはえらい違いであるように思いました。温かみがありますよねー。
◾️くじら博物館
鯨墓のすぐ近くにあるのが、こちらの「くじら資料館」。
伝統的な捕鯨に関わる資料が、すべからく陳列されています。ボランティアの方もいて、丁寧に色々と解説してくれます。
かなり印象的だったのは、こちらの展示。
くじらの胎児たちと並んで陳列されている棒状の物体は、なんと鯨の男性器だそうです。これだけみても、いかに鯨が巨大な生物であるかが伝わってきました・・・笑
こちらの資料館はとても勉強になるので、興味のある方は行ってみてほしいです。
◾️次は角島へ!
青海島から車で西に走り、橋が有名な角島にも連れて行っていただきました。
淡いエメラルドブルーの海が美しい。まるで沖縄を彷彿とさせる色合い。とても日本海とは思えません。話には聞いていたし、写真も見ていましたが、実物を見るとそれでも感動しましたねー。
角島大橋を渡り、島の中へと突入していきます。一体何が待ち受けているのでしょうか?
こちらは、いつまでも眺めていたくなるほど美しい角島灯台。
灯台を造ったのは、リチャード・ブラントンという明治時代のお雇い外国人。初期の日本の灯台の多くは、彼の手によって生み出されたので、「灯台の父」と呼ばれています。
レンガを積み込んで、丁寧に造り込まれています。日本各地の他のスポットでもつくづく思うのですが、明治時代の建築ってなんだか愛がありますよね。
昭和時代の雑なコンクリートの建築とはえらい違い。いい時代だったんだろうなーと、建築を眺めていても感じます。
灯台のそばの、謎の鳥居も良い味を出していました。
ところで鳥居の上に小石を載せてある光景はよく見かけるのですが、これには何か意味があるのでしょうか?
(後ほどググったところ、願いが叶うとか、そういうジンクスがあるらしいですね!)
角島の海は、本当に美しいことこの上ありません。海外にも紹介されて、有名になっているくらいだとか。
ただ角島は島内人口も少なく、あまり独自の文化などはなさそうです。
観光地化が著しく進んでいるので、主に景色を楽しみにいく島です。
角島を離れたあとは、地名が特徴的なので有名らしい「特牛」駅まで送っていただき、お別れしました。
特牛で「こっとい」。どうやったらこんな読み方になるのでしょうか?・・・笑
いやー、忘れられない旅になりました。有難うございます。旅は道連れ世は情け、ということわざを思い知った感じがします。
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