いりこの高台の島、観音寺・伊吹島。歴史が深く、趣深い離島でした。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、香川県は観音寺の伊吹島(いぶきしま)について扱いたいと思います。伊吹島は歴史が深く、そして見所もかなり多い魅力的な離島でした。是非とも行ってみてほしい島です。
◾️伊吹島へ向かう!
伊吹島へと向かうには、観音寺港から「ニューいぶき」に乗る必要があります。ご覧のように、シャープな外観の船です。
船は離島へと行くために必須な手段ですから、やっぱり良い船に乗って島旅をスタートさせたいものですね。フェリーが良さげだと、島旅のやる気も上がろうものです笑
ちなみに伊吹島は、こんな変わった位置にあります。瀬戸内海の真ん中、燧灘(ひうちなだ)の沖合。周囲にあまり他に離島がありません。香川県の島の中では、特異な場所にあります。
船に乗ってしばらく鉛色の海を行くと、島影が見えてきました。海岸からせり上がって、小高くなっています。これこそ、伊吹島です。
◾️伊吹島上陸
いよいよ、伊吹島に上陸しました。港付近はいたって普通の離島風景。
・・・かと思いきや、船を降りてすぐのところに、大量の原付が並んでいるのを発見。こんなことは普通はないことです。この理由は、後ほど身を以て思い知ることになります。
港付近の売店には、伊吹島タオルを始め、伊吹島グッズがたくさん。ここまでして観光に力を入れている離島は、そう多くはないです。瀬戸内国際芸術祭に伊吹島も参画するようになった影響でしょうか。
そして伊吹島の代名詞ともなっているのが、こちらの「伊吹いりこ」。
島の沖合で6〜9月に獲れるカタクチイワシを加工したのが、この伊吹いりこ。さぬきうどんのダシにも欠かせないもので、ブランドとして、全国的に人気を博しているそうです。
しかし生産コストが高いので、最近は漁をする人も減ってきているそうです。私はいりこについて詳しくないのですが、これからも伊吹島いりこがこの島で作られ続けることを願っています。まあ需要があるので、大丈夫ですね。
◾️高台の町並みへ!!
先ほど原付が大量に停まっている写真を載せましたが、歩き出すにつれ、その理由が分かってきました。
伊吹島は港からすぐに坂になっています。そして坂の上の高台に町並みが形成されるという、不思議な地勢になっているのです。
こういう地形って普通はないです。普離島では沿岸に町並みが続き、そして中心近くは山になっているのが普通ですから。伊吹島の場合は逆に周りは山で、真ん中が集落になっている。
いやー、面白い。
ちなみに高台の上の町並みはこんな感じです。昔ながらの佇まいの家々が並んでいます。すぐに海が見えないので、不思議な感じですねー。
とにかく新鮮で、この風景だけでも、私は伊吹島のことが好きになりました。
伊吹島も、瀬戸内離島の例にならって過疎化が進んでいるのか、空き家が目立つ感じ。この何も入っていない自販機とか、とても趣があります。・・・ありません?笑
なぜか、網走刑務所の看板が立てかけてあったり。余談ですが、受刑者たちが再び横道に逸れないように、縦向きに文字が書かれているそうです。
こちらは「トイレの家」。すごい洒落た感じのトイレになっています。これは瀬戸内国際芸術祭の時の展示の名残。芸術祭効果は、この島においても確実に出ているようでした。
◾️伊吹島民俗資料館
伊吹島のメインスポットの一つが、こちらの民俗資料館。色々と興味深いものが展示してあります。
こちらは漁に使われていた船の展示。見た目、西洋のスクーナーとよく似ている感じがします。
漁火として使うランプなど、アンティーク感を漂わせていたり。
昔、伊吹島に若者が多かった頃の写真ですねー。離島にこんなに若い人がいるなんて、今では嘘みたい。時代を感じます。
こちらは、伊吹島の一風変わった風習、「出部屋」。出部屋というところで、子供たちを産んだ女性たちが一定期間隔離されて共同生活を営んだそうです。これは産後の穢れを避けるための意味があるそうですが、母親たちの連帯感を産む効果もあったそうです。
大昔はこういう風習はいたるところであったそうですが、比較的最近まで残っていたのは、伊吹島に特有なのでしょう。
◾️出部屋跡
実際に出部屋があった場所も、島内にもちろんあります。
今では建物も何もなく、ただのコンクリートの空き地になっていますが。
◾️八幡神社
伊吹島の中でも、とりわけ情緒あふれる場所だと思ったのは、こちらの八幡神社。
社殿。
灯篭が立ち並ぶ階段。かなり整えられていました。
「おしこく」さんの告知を見かけました。「島四国」というのは、瀬戸内の離島でよくありますが、島内でお遍路、つまりミニ八十八ヶ所を巡る企画。これ参加してみたかったなー。
伊吹島、まだまだ色々と見所がありそうでしたが、滞在時間が短かったのでこれくらいで島を後にしました。また行ってみたいなー。
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