来島村上水軍の本拠、来島に行ってきました。現代的な造船風景とのギャップに圧倒される。

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、愛媛県は今治市の離島、来島（くるしま）について扱いたいと思います。来島は今治の波止浜港からすぐ行けるアクセスの簡単な島。是非とも一度は行ってみてくださいね。

 

◾️村上水軍三拠点の一つ、来島。

 

村上水軍は戦国時代などに、瀬戸内海の大部分を支配した海賊として有名ですが、村上水軍は実は一枚岩という訳ではなく、３つの派閥に分かれていました。ですので根拠地も3つ。

 

 

来島（くるしま）、能島（のしま）、因島（いんのしま）です。

海賊だけに、根拠地は全て離島にありました。そのうち来島は、四国側に一番近い島。

 

 

高いところから眺めてみると、四国本土、今治からすぐそばにあるのが分かります。そして水軍の根拠地にするには小さすぎるのではないかと思われるほどの豆粒のような島。

 

こんなところを根拠地にして、果たして大丈夫なのかと思われそうですが、このあたり（来島海峡）は世界的にも潮流の速いエリアで、守るにはもってこいだそうです。潮の流れを知り尽くした者でなければ、来島を侵すことはできません。実際に戦国時代を通じて敵の手に落ちることはなかったそうです。

 

◾️波止浜港周辺を散策！造船風景を眺める。

 

 

波止浜周辺を散策してみましょう。目につくのは、大きな船。それも造りかけの。

今治は造船産業が盛んな土地柄で、この波止浜では造船風景を眺めることができます。

 

 

作業に使われるクレーンもこのように夥しく。

 

 

製造途上の船舶を見られるのは、造船所だけ。（私のような）船好きにはたまらなく魅力的なスポットではないでしょうか？

 

 

 

 

迫力に溢れています。見学会とか、開催してくれないかなー。

 

村上水軍といえばもちろん船ですが、現代の造船とも繋がるように感じられます。やはりかつて水軍の地であった波止浜には、造船精神とでもいうべきものが受け継がれているのでしょうか。ここで造船業が営まれているのは、偶然ではない気がします。

 

◾️来島へと向かう。

 

 

いよいよ来島へと向かいます。来島は小さな離島であり、距離も僅かなので、船もミニサイズですねー。

 

 

まもなく来島に到着すると、さっそく来島村上水軍の幟（のぼり）が！！　水軍のふるさとにやってきたという雰囲気を醸してくれます。

 

 

そして説明看板には、来島の地図が。現在の来島ではありません。戦国時代の来島城の想像図です。

これを見る限り、島全体がくまなく要塞化されていたことが分かります。小さくても、これは強そう。

いや、小さいからこそ、完全に守れるのかも。とにかく鉄壁の守りです。

 

◾️本丸跡へ向けて島内散策！

 

 

付近を散策しつつ、来島城の本丸跡を目指していきます。港近くで、「魚霊塔」というものを見かけました。漁で獲った魚を供養する塔でしょうか。

 

 

伝統ある離島にふさわしい、趣溢れる神社も。

 

 

とても新しい装いのトイレ。この島の中で浮いている感じです。

しばらく前に「村上水軍の娘」がブレイクして、村上水軍ブームが起きましたが、もしかするとその時に観光対策で設置されたものでしょうか。

 

 

 

来島は歴史スポットですが、もちろん普通の民家もありました。無人島という訳でなく、現在も普通に生活が営まれています。今も生きている、来島。

 

 

来島だけに、来島海峡大橋もよく見えます。

注目すべきは、橋だけなく、ここから眺められる潮の流れ。複雑に渦を巻いています。

この激しい潮流こそが、来島を守る、何よりもの防御。いやー、よくできた城ですよね。

 

 

いよいよ、本丸跡への登山開始！　お遍路の土地にふさわしく（？）、お助け棒があったのでありがたく使わせていただくごとにします。

 

 

こちらは村上神社。ずばりな名前です。ここからさらに上へと登っていきます。

 

 

いよいよ島のてっぺん、本丸跡へと登り切りました。城郭があった名残でしょうか、平たい土地が広がっています。

 

 

頂上からは、橋や小島（こしま）が見渡せます。小島といいつつ、来島よりも大きいのが心憎い限りです笑

 

 

もう一方には、造船風景も。とても眺めが良いので、見張りにはもってこいだったことでしょう。

 

 

来島に行き着いたのがもうかなり夕方だったので、すぐに日が暮れてしまいました。造船風景が都会のネオンのようで、独特な美しさを感じさせます。

 

次行けるとしたら、もっと明るい時間に来島に行って、ゆっくり観光したいかなー。

 

古の村上水軍城と、現代の造船風景。ギャップがありますが、深いところでは繋がっている波止浜。不思議かつ素敵なスポットであると思いました。