2700年の歴史を持つの家島神社。歴史と活気に満ちた賑やかな家島!
こんにちは、ドクターリトーです。久しぶりに島旅に行けたので、記事化していきますね。瀬戸内海の家島諸島です。
■姫路港
家島諸島というと、瀬戸内海の島々の中でも、阪神地域から近く、アクセスが良いので人気がある島々です。40近くの島々から構成されますが、大きな有人島は、家島、坊勢島、西島、男鹿島の4つです。
今回の船旅では、そのうち西島以外の3島に足を運びました。この記事では、まず家島諸島の代名詞的存在である家島について取り上げてみたいと思います。
家島諸島に行くには、姫路港から向かう必要があります。上が姫路港の乗船券売り場&待合所。結構大きなビルです。
桟橋には、なんと時節柄“ソーシャル・ディスタンス”の張り紙が。そしてマスク着用必須。
コロナ禍が続いたために、しばらく島旅に行くことも叶わなかったのですが、コロナは船旅のありようも、少し変えてしまったようです。
こちらが船内の様子。
御覧いただくとわかる通り、船内で人との距離を1メートルも空けるのは、非常に大変なことです。船旅なんて、密以外の何物でもないですから、そもそも。
コロナなんか、早く収束すればいいのに! こういう状況を目の当たりにすると、本当にそう思われていますね。コロナは人間が制御しきれるものではないので、どうにもならないのですが。
■家島到着、集落散策!
穏やかな晴れの日の波に揺られている内に、数十分で家島に到着しました。家島には、宮港と真浦港に2つの港があるのですが、船は宮港へと到着いたしました。2つの港は、家島中央部の湾を挟んで向かい側にあります。
船舶が停泊し、湾からすぐそばの狭い土地に建物が密集している。いかにも離島を象徴する風景は、久しぶりで懐かしく、しかし新鮮に感じました。半ばこの風景を眺めるために、島に足を運んでいるようなものですからね。
さっそく港周辺の路地を散策することにしました。こちらも離島を象徴する細い路地。
自転車や原付を島内では至るところに見かけます。狭くて坂の多い道を走るには車よりもこちらの方が適しているからです。また長距離を走る訳でもないので、ますます車は必要とされないのです。
こちらも離島あるあるの、細くて急な階段。狭い家並みを行ったり来たりするのに必須な設備です。
登っていくと、どこに着くのかな。
素敵な木陰と展望台(?)が待っておりました。湾の向こう(真浦)側造船所や、立ち並ぶビルが一望に眺められます。気持ちの良いスポットであります。
■島ねこさん、登場!
街並みを歩いていると、猫さんを発見! 第一島猫でした。
島の猫は、人なれしていることが多いですが、この子もその例に漏れず、まったく逃げません。
全国の離島には、“猫島”と呼ばれている島も数多く、猫をアピールして島おこしをしていることもよくあります。海が近い島というエリアと、猫とは切っても切れない関係性にあります。時間の流れがゆっくりとしている離島と、マイペースを貫く猫とは、とても相性が良いようにも思われます。
■ビルの多い街並み
家島には、ビルが多く立ち並んでいます。
これは、狭い土地を有効活用する面でも役に立っているのですが、家島の経済力の強さを示してもいます。家島では高度経済成長(眩しい時代ですね笑)の頃に、“砂船”といって沿岸地域の埋め立てに使う砂を運ぶ船を所有して、事業を行っていたそうです。その名残で、今でもお金持ちが多いのだとか。他の瀬戸内離島よりも活気に満ちているように感じられる所以でしょう。
港には、島の祭りの写真も掲げられていました。“家島天神祭”といって毎年7月頃に行われる盛大なお祭りだそうです。一度見てみたいものです。
家島の情景は、心癒されるものがあります。晴れた日にここを散策しているだけで元気が出てくる。そんな場所であるように思われます。
■島の中華料理屋さん
家島の人口は、現在も約2600人程度いらっしゃいます。ですので、飲食店の少ない、またはない傾向の高い離島地域において、こんなに立派な中華料理屋さんを見かけることは珍しいです。家島には、漁業が盛んであることから海鮮料理を出すお店が多いのですが、満員で入れなかったこともあり、こちらのお店にお世話になることにしました。
夜来香(イエライシャン)。意味はよくわからないのですが、家島の家と、夜(イエ)が韻を踏んでいるかのようで興味深いです。家島に来い、と。
御覧の通り、ボリュームのある唐揚げ定食をいただくことができました。味もよく、素晴らしいですよ。
それだけあって多くの感謝状などを受けているお店のようです。とても価値のあるお店を思いがけず見いだせて、面白く思いました。
■亀にしか見えない。“どんがめっさん”
宮浦の散策を終えて、真浦の方へとやってきました。よく目立つ集落のモニュメントは、こちらの“どんがめっさん”
名前が面白くて親しみを感じさせるのはもちろんのこと、形状もきわめてユニークです。確かに亀の頭にしか見えない。そして首のところに首輪のようにしめ縄が巻かれています。崇拝対象になっているのです。
■真浦神社。そして城山公園へと
真浦神社も、非常に美しく整えられていて、建物も新しく美しい神社です。とても明るい雰囲気で、にぎやかな家島にふさわしく思われます。
家島の街並みが見渡せるという、城山公園へと登ってみることにしました。
途中の上り坂からの展望。狭い入り江に高層ビルが立ち並び、漁船が停泊しており、造船所のクレーンが高く掲げられている。そんな家島の有様を体感することができるスポットであるように思われました。
城山公園はこんな様子でした。標高は約70メートル。中世の頃は、ここに城が築かれていたそうです。
本土の姫路方面の山並みもすっきりと見渡すことができます。魅力的な場所ですので、是非行ってみてください。
■網手港へ
時間があるので、島の反対(南)側にある網手港へと向かいました。しばらく坂を歩くと、真浦の街並みを離れ、山の中へとやってきました。
途中に、冷蔵庫や洗濯機など家電類が大量投棄されている不思議な場所がありました。これは何かのリサイクル用なのか、それともリサイクルに回す費用が高いので、それを回避するためにひとまず置かれているのでしょうか。よく分かりませんでした。
山を越えると、小さな港へと辿り着きます。網手港。バイクが並んでいて、小さな渡し船が係留されています。
向こう側に見えるのは、坊勢島。こちら側から渡ることもできるのですが、午後も半ばでしたので、次の日に延ばすことにしました。
家島諸島の島々の距離の近さを思い知ります。
■2700年の歴史(?)を持つ、家島神社に参拝
家島を訪れた記念として、島を一周して宮浦へと戻り、宮浦の北側に位置する家島神社へと最後に参拝することにしました。
2700年の歴史を持つとされる、家島でも中心的なスポットです。2700年というと神話時代に突入するので実際のところは分かりませんが、そういうことだそうです。歴史が非常に長いということは、確かなことでしょう。
家島全体に言えることですが、神社に使われる石が非常に美しいです。真っ白に眩く輝いております。
瀬戸内海は石の産地ですので、美麗な石を手に入れやすい。そして家島の経済力の賜物でもあるでしょう。島の力を見せつけられる思いがします。脱帽します。
歌が刻まれた歌碑。
波濤をも もろともせず 家島を 尋ねし君の姿しのばん
意味はよく分からないのですが、家島を訪ねる人というのは、観光客のことでもありそうなので、まるで自分に語りかけている気がしました。
立派な鳥居を抜けて、参拝します。
山の上へと向かう階段を抜け。
本殿へと到着しました。長い歴史にふさわしい、荘厳な雰囲気の神社です。
参道の道すから、ワイルドな容貌の離島を見渡すことができました。こちらは男鹿(たんが)島という島。石の採掘が盛んなので、不思議な姿の島になっています。次の記事で取り上げる予定です。
今回の家島諸島行きは、久しぶりの離島旅でしたが、自らの島旅好きについて実感する良い機会になりました。
潮の香り。波に揺られる船旅。離島での探索、ちょっとした冒険。すべてが最高です。島旅を、皆さんにますますおすすめしたくなりました。今後も少しずつ記事化・ご報告していきたいな、と考えております。
離島ナビ