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ハードボイルドな採石の孤島。冒険心をくすぐる男鹿島を探索しよう!

こんにちは。ドクターリトーです。今回の記事では、前回の家島に続き、同じく家島諸島の男鹿島(たんがしま)について扱いたいと思います。男鹿島は、非常に印象的な離島でしたので、楽しみに読んでくださいね!

 

■男鹿島へ向かう

 

 

男鹿と書いて、“たんが”と読ませます。名前も特徴的なのですが、それ以上に色々と特徴的な島です。

 

面積が4・57平方キロと瀬戸内海の離島にしてはそれなりに多いのに、人口は20人しかいません。島全体が花崗岩から出来上がっており、採石事業がこの島のほぼ唯一の産業です。

一般的な意味での観光スポットはあまりないのですが、釣り客やキャンプに来る観光客がちらほらといます。

港で船を待っている間、一つ前に並んでいたお兄さんと会話する機会があったのですが、アオリイカの釣りにいかれるそうです。私は釣りをしないので、イカ釣りと聞くとロマンを覚え、自分もいつかトライしてみたいと思いました。

 

 

こちらの幾分小さ目の船に乗り込み、男鹿島へと出発です。一体どんな島旅が待っているのか。ワクワクとしてきました。

 

■男鹿島、上陸

 

 

数十分の船旅の末に、無事島へと行き着きました。こちらは港の様子。港からすぐそばでも、露出した花崗岩が散見され、険しい離島であることを実感させてくれます。家もまばらで、人口の少なさを風景が物語っております。

 

 

家屋のすぐそばにまで迫る、花崗岩の山塊。迫力があります。しかしやがて、さらなる迫力のある絶景に出会うのですが、それはまた後に記していきます。

 

■男鹿しか公園

 

 

港から東側へと向かっていくと、男鹿しか公園という、ダジャレのような名前の公園がありました。男鹿島の名称と鹿とは関係があるのか。それとも島の名から後付けで、鹿を導入したのか分かりませんが、人の少ないこの島にしか公園があるなんて、不思議な印象を持ちました。名所の少ないこの島で、観光客を楽しませようという、心遣いなのでしょうか。

 

 

鹿さんは、そんなことなど気にせず、草を食んでおりました。島猫というのは、離島でよく見かけますが、島鹿というのも時折見かけます。主に無人島などに野生の鹿がいることが多いので。しかし飼育されている鹿というのは新鮮でした。

 

 

この荒涼とした離島で、鹿さんたちには、心和まされました。感謝いたみいります。やはり、動物は素晴らしい。

 

■島を歩く

 

 

そのまま島を歩いていくと、沿岸には殺伐とした光景が。人も少なく、ハードボイルドな離島。男鹿島。個人的には大好きです。人の多いにぎやかな島もよいですが、こんな孤島もまた大好き。家島本島との対照的ですね。

 

 

立ち入り禁止の看板。危険区域だそうです。いかにもデンジャラスな標識。

 

 

 

島の人に聞くと、入ってもまあいいんじゃないかということだったので、突き進むことにしました。ごめんなさい・・・泣

好奇心に勝てませんでした。

 

 

港付近より数段、ハードボイルドな光景が広がります。・・・火星かな。でも草木が生えているし。

 

 

採掘により、無残な形状を晒している山肌。中国の桂林をどこか思わせるような絶景。圧巻です。

この人気のない幻想的な場所で、しばらく佇んでいたくなります。ずっとは、嫌ですけれどね。自分がいつもよりも微小な存在になったかのような、そんな錯覚を覚えます。

 

 

錆びた重機も放置されておりました。風景と同化して、いい味を出しております。

 

 

ヤシの木(?)が生え、一定の整備が行われた公園もあるのです。本当に不思議な離島。

 

 

この近くでは、釣りに来た方々が竿を振っているのを見かけました。釣れていると、良いですなあ。

 

■森の中に佇む神社、海人の社

 

 

森の中にこんな風情のある神社がありました。海人の社、というそうです。

 

 

奥の方に小道が続いていたので、まだ何かあるかと思い、少し探索してみましたが何もないようでした。

 

■島の岸辺に広がる漂着ごみ

 

 

男鹿島の岸辺には、プラスチック類やペットボトルなど、様々な漂着ごみが散乱しているのを見かけました。

 

 

離島の岸辺には、ごみが漂着している光景を見かけることがままありますが、これは海洋汚染の深刻さを示す一例であると思います。

 

島にやってくると、地球の海洋汚染が広がっていることを実感します。ここは瀬戸内海に浮かぶ小さな島の岸辺に過ぎないのですが。この岸辺は世界中の大洋と確かにつながっているのですから。すぐになんとかすることは難しいですが、未来の世界では再び美しい海が取り戻せる日はいつかやってくるのでしょうか。

 

■今度は、島の西側を探索。採石現場にばったり!

 

 

今度は港の西側を探索することにしました。西側にもやはり荒涼とした風景が広がっています。重機を使って山肌を大々的に切り崩していった跡が見受けられます。なんだかエジプトのピラミッドみたい。

 

 

こちらも、ハードボイルド。

 

 

こちらは、採掘した花崗岩を運ぶための施設でしょうか。長崎の池島の方でも同じような設備を目にしました。正確にはどのように使用されるのかよく分からないのですが。

 

 

こんな設備も。石を選別するためかなあ。よく分からないです。

 

 

船に採石を積み込んで、どこかへと運んでいく様子。

次々と目前に現れる採石現場に、テンションは上がるばかりです。

 

 

こんなのとか。少年の冒険心をくすぐって仕方のない光景。私は10代の頃だったら、飛びついていたかも。

 

 

採掘の礫(?)の山。天から光が降り注ぎ、なんだかこの世ならぬ光景。中東の砂漠にでも迷いこんだよう。

 

 

 

海辺に佇むショベルカー。ただの工事現場よりも、海と島の織り成す光景が背後にあるので、余計に味わい深く感じられます。

 

ここまでたどり着いたとき、「じゃまになるから、海辺を歩いて戻ってくれ」と作業員の方から叱られました。そこで言われた通り、海際を歩いて引き返すことに。ごめんなさい。でもおかげ様で素晴らしい見ものをたくさん目にさせていただきました。感謝いたします。

 

島の反対側には、採掘の無事を祈る神社も設けられているそうですが、そこまでは行けませんでした。でも十分堪能できたし、良いや。

 

男鹿島。以上のような様子でした。荒涼感のある離島、ハードボイルドな雰囲気に浸りたい方にはお勧めですので、是非とも一度は足を運んでみてください。私は前から気になっていたのですが、実際に訪れて、お気に入りの島の一つになりました。

 

離島・秘境ナビ

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