“売春島”も今は昔。クリーンになった志摩・渡鹿野島の現在を歩き回りました!
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、志摩地方の渡鹿野島(わたかのじま)について扱いたいと思います。渡鹿野島は、かつては“売春島”として有名で、島は大いに賑わっていたそうです。今では島を上げて浄化に乗り出し、かつてとは島の様子も変わったと聞いていました。そこで今回実際にどうなっているのか、様子を見て回ることにしました。
■渡鹿野島へと渡る。
渡鹿野島へと渡るには(洒落じゃないです)、島の南側のあるわ渡し場から船に乗る必要があります。待合所に行くと気が付くのは、チケット売り場も、そして時刻表までがないこと。なんじゃ、こりゃ。
困惑していると、向こうから船がやってきました。実は渡鹿野島の渡船は時刻表がなく、適当に島と渡し場を行ったり来たりしているそうなのです。なんとも自由な船ですね・・・笑 距離が近いからできることです。
船内はこんな様子。僅か数分の島旅です。
すぐに島へと到着です。旅館や家屋が立ち並び、賑わいのある風景。
■港のモニュメントなど。
港には、渡鹿野島のことを分かりやすく説明するモニュメントなどが並んでいました。
真珠貝を彷彿とさせるモニュメント。
渡鹿野島でも、かつては真珠養殖が営まれていたのでしょうか。志摩の離島なので、きっとそうでしょう。詳しくは存知ないのですが。
■強者どもが、夢の跡(?)
この島は、かつて“売春島”としてにぎわったことがあり、その名残でスナックなどの建物が残っています。実際の島の様子を見ていきましょう。
かつては賑わっていた風情は偲ばれますが、今ではガラガラです。半ば廃墟のような様子。そして昭和の香りがする。
昼間の様子ですが、夜になったら人混み・・・という訳でもなさそうです。千と千尋みたいに、どこかから人が湧き出して夜の街が出現したら面白いのですけどね。
・・・夏草や 強者共が 夢の跡
何故か、芭蕉の句を思い出しました。栄枯盛衰という感じですね。これで、この島には現在は風俗産業は確かになくなっているということが分かりました。
現在では、純粋な観光業の島として再生しようとしているそうです。立派な温泉のあるお宿も複数あります。いつか行ってみたいなあ。
■八重垣神社
渡鹿野島は、自然も豊かな島で、歴史もあります。八重垣神社という風情のある神社も見かけました。
小船を使った豪勢なお祭りも開催されるようです。実際に見られたら、楽しいだろうなあ。
ちなみに、渡鹿野島を空から眺めるとこんな感じ。見事なハートマークをしています。かつては売春産業で栄えたこの島がハートの形をしているとは、少し皮肉にも思われますが、面白いです。
ハートアイランドである事を材にしたゆるキャラ(?)も作られているようです。でも、なんだかちょっと卑猥な気がするのは、私だけでしょうか。特に下のかのんちゃんとか。まあ考えすぎでしょうけれども。
■昔の旅館協会の方に遭遇、色々と伺う。
島の大通りを歩いていると、向こうから老人が歩いてきました。ご挨拶をさせていただくと、たまたま旅館組合のかつての会長さんでした(なんという偶然)。
渡鹿野島の歴史についても見識のある方で、江戸時代は風待ちの港として栄えたと知りました。それで宿泊所が設けられ、遊女などもいたそうですが、それはこの島に限った事ではなく、どこでもある事だったようです。
渡鹿野島が、いわゆる“売春島”として名を馳せたのは、長い歴史の中でたかだか20年ほどのこと。しかし面白がったり好奇心をむき出しにしたメディア関係者やライターなどによって全国的に有名になってしまい、そのイメージが定着してしまいました。これは島の人々のとっては、心外なことであるそうで、憤っておられました。それは、そうですよね。誰でも自分の故郷が売春島だとは呼ばれたくないと思います。
メディア関係者の罪は重いと言えるのではないでしょうか。これ以上渡鹿野島に好奇の観点から干渉するのはやめてあげて欲しいと心より思っております。むしろ新しく生まれ変わった島の様子を伝えて差し上げるべきかと思います。
実際に島の重鎮から話が聞けて良かったです。これも何かの運命かな・・・笑
■最後にわたかの園地へ
最後に島の北東側に位置するわたかの園地へと足を運んでみました。
小さな島であるのに、かなり自然は豊かなのがこの島です。坂を上っていきます。
高台の上には、さらに展望台が設けられていました。
展望台からは、遥かに太平洋が眺められます。渡鹿野島は、すぼまった海峡のようなところの内側に位置していて、まるで湾に包み込まれた真珠のような格好になっています。そして海峡の向こう側は太平洋。この島は遥か太平洋へと繋がっているのです。
新しくなった渡鹿野島へと一度行ってみるのは良いと思います。関心のある方は、是非とも一度行ってみてください。観光客が来れば、島の活力にもなります。
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