日本にキリストの墓がある!?武士道ゆかりの新渡戸記念館。青森紀行
こんにちは。しばらく前の事になりますが、青森を巡る旅をしたので振り返っていこうかと思います。青森は本州最北端の都道府県ですが、実際に周遊してみると面白く興味深いスポットが盛沢山でした。
■キリストの墓
こんもりと盛り上がった塚にそそり立つ十字架。こちらはなんと「キリストの墓」と呼ばれるスポット。あのイエスキリストの御墓です。
十和田湖の東、新郷町にあります。イエスキリストはエルサレムのゴルゴダの丘で処刑され、当地には聖墳墓もありますが、どうして青森にも墓が設けられているのか。考える程に謎が深まります。
キリストはゴルゴダの丘の処刑を逃れて、遥々日本まで逃れてきたとされます。そして106歳までこの地で暮らし没したとされます。
キリストの身代わりに十字架につけられ亡くなったのは、弟の「イスキリ」なる人物。こちらがイスキリの墓である「十来墓」。対するキリストの墓は「十来塚」。紛らわしいですが、兄弟二人の墓が並列されています。
それにしても、この摩訶不思議な話の根拠は何処にあるのか。明治時代に創られた「竹内文書」に記されているのだそうです。竹内文書は偽書とされていますが、日本のピラミッドの話やその他突拍子の無い話が多く記載されているのだとか。
キリストの墓の直ぐ近く、「キリストの里伝承館」にも足を運んでみました。
キリストの墓が本物である事の論拠が色々と示されています。子どもが生まれると額に十字架を刻む文化がある事や、戸来という地名が「ヘブライ」に通じている事など。展示には不思議な説得力があり、本当にイエスの故郷と思わされます。
「ナニャドラヤ」というキリストに捧げるお祭りも毎年開催され、それもかなり本格的だそうです。
キリストの墓が真実かどうかはさておき、新郷町の地域おこしには貢献しているようです。
キリスト祭、ナニャドラヤについて詳しくはこちらの記事を参照してください
→https://web-mu.jp/column/21385/
■大石神(おおいしがみ)ピラミッド
新郷町のもう一つのミステリースポットは、大石神ピラミッド。なんでもエジプトのピラミッドよりも遥かに古い五万年前(!)に造られたと云い伝えられますから驚きます。あくまで伝承なのですが。
ちょっとしたハイキングを兼ねて、ミステリー好きな人は行ってみて下さい。なかなか楽しめます。例の竹内文書によると、日本にはエジプトよりも歴史あるピラミッドが七つあるそうです。とても信じられない・・・笑
■「武士道」ゆかり深き新渡戸記念館
こちらは十和田市の「新渡戸記念館」。国際連盟での活躍や著書「Bushido(武士道)」で名高き新渡戸稲造の出身地です。
新渡戸の父や祖父も十和田市開拓に功績のある偉人です。十和田市は元々は荒野だったのですが、根気強い開拓により現在の十和田の街が形作られました。
「われ太平洋の橋とならん」 日本と世界を繋ごうとした国際人新渡戸稲造の名言です。
折角の機会ですので、彼の著書「Bushido」について少しばかり触れておきましょう。
bushido=武士道とは、仏教・神道・儒教の三つの教えをベースにした武士の生き様の模範となるもので、義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義の七つの徳目から成ります。武士のみならず日本人の精神構造に深い影響をもたらしてきたと言われます。
bushidoと英語表記になっているのは、開国後に国際社会にデビューした日本の中心にある思考様式を世界に伝える為に執筆されたからです。つまり外国人向け。しかし日本人にも広く読まれ、現代でも日本人の解説書として人気を保ち続けています。
幕末時代の幕府への忠義立てによる新政府への抵抗(例えば会津の白虎隊)など、東北地方には武士道精神の発露ともされる行動を取る人々が多かったようです。中央からやや距離がある土地柄だけに、純粋な精神が継承される傾向があったのかのかもしれません。
他にも白神山地や五所川原の「たちねぷた」、恐山の浮世離れした光景など面白いものが多かったのですが、またの機会にしようかと思います。