噴火に負けない!!寝待温泉など3つの温泉が湧く秘島・口永良部島。
こんにちは、ドクターリトーです。
今回の記事では、鹿児島県の口永良部島(くちのえらぶじま)について扱いたいと思います。
◾️活火山の島
口永良部島。
島内の火山(古岳)が噴火してニュースになったりしたので、名前を耳にしたことがあるという人が結構多いのではないでしょうか?
口永良部島は、同じ鹿児島県の島、沖永良部島と名前が似ているので間違える人も多いのですが、口永良部と沖永良部は一字違いで大違いなので、要注意です! 全く別の島ですよー。
http://kerabu.eco.coocan.jp/access.html
口永良部島は、上の地図のように屋久島の西隣にあります。屋久島の知名度と存在感に隠されてしまいがち。
http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/0/10022.html
真ん中がくびれて、ひょうたんの形をしていますね。本当に不思議な形の離島です。
◾️まさに秘島、口永良部島
口永良部島、噴火で有名になりましたが、それだけでなく、この離島は、秘島中の秘島です。
大変な秘境にやってきたぞ!!と少し心細い気持ちになりながらも、ワクワク感を得たい人におすすめな島です。
(2015年8月現在、噴火の影響で島民の方は一時帰島しかできない模様です。一刻も早い島民の皆様の帰島を期待しております)
私がこの島を訪れたのは、古岳が噴火する遥かに前でした。
◾️口永良部島へのアクセス
口永良部島へと行くには、屋久島へと一度フェリーで渡ってから、屋久島の港でもう一度別のフェリーに乗り換える必要があります。
上の写真が、町営フェリー「太陽」です。これが口永良部島へと行く、唯一の交通手段です。
口永良部島をフェリーの上から見ると、こんな感じ。
鬱蒼と生い茂る森と、その向こうに山が見えます。離島にしては高い山に見えます。
そして人の気配が、不思議なほどほとんどしません。
◾️人の姿を見かけない
島に上陸すると、こんな感じ。青い屋根の建物は小学校のようです。
しかしこの離島に上陸してから驚くのは、店がほとんどないことです。全くありません。そして人の姿もまばらです。
それもそのはず。口永良部島の人口はたった200人だからです。
もう少し高いところに登ると、こんな感じ。
もう明日まで船もやってきません。そう思うと少し怖くなってきます。宿の予約もしていなかったので。
遥かに広がる海が、冒険心を掻きたてます。
島内を歩いていると、鳥の飼育されている場所を見つけました。何だか奔放な鳥たちです。
森の中で、黒い牛が一頭だけ飼育されているところも。
一頭だけぽつんと佇んでいるところも、秘島感を盛り上げます!
◾️野趣溢れる西之湯温泉
実は、口永良部島は火山活動が活発なだけあって、小さな島なのに温泉が三つもあります!
写真の温泉は、港から近い西之湯温泉。協力金が200円必要です。
私が入った時は、誰も他に人がいなくて、小屋の中に入るとフナムシがぞろぞろと動き出して驚きました・・・笑
あまり人が訪れないようです。
◾️湯治用の寝待温泉
こちらは寝待温泉。「寝て待て」って、いかにも効能がありそうな温泉です。港からはだいぶ距離があります。
この温泉には、近くに湯治客用の宿泊施設があり、何人か泊まっていらっしゃいました。
離島でストレスから解放されての湯湯治は、効果が大きいと思われます。
まさに「島治」ですね・・・笑
寝待温泉は、見ての通りの乳白色の温泉。西之湯温泉とは泉質が違うようです。
この温泉にも私以外誰も入っていなかったので、ゆっくりとくつろぐことができました。
もう一つ、私は行かなかったのですが、湯向(ゆむかい)温泉があります。
これは上二つの温泉とは違い、完全に男女別の、温泉浴場のようです。民宿もあるとか。こちらも時間がある方は行ってみてください。
◾️ヘリコプターの発着場
島内を歩いているとヘリポートも見かけました。離島には必須のヘリコプターです。
ドクターヘリと言って、急に病気になった人を、本土の鹿児島の病院に移送したりする、医療用ヘリがあります。ドクターヘリの発着場として、必要なのですね。
◾️暗闇の中、寝袋だけで一夜を明かす
口永良部島は、夜になると本当に真っ暗になります。というのも人口が少なくて、灯りがほぼ無いからです。お店などももちろんありません。
夜が訪れてから、ここ口永良部島が絶海の孤島であることを真に実感しました。
この口永良部島で結局宿を取ることはできず、港のそばで一夜を明かしました。寝袋を幸い持っていたので。
この島では本当に人に会うことも少なく、泊めてもらうこともできなかったのです。
星を見ながら眠る夜もいいですが、やはり心細い・・・。
波の音しか聞こえなくて、恐ろしくなってきます。
普段都会で暮らしている身にとっては、人の気配がない。それだけで緊張を覚えたりします。
口永良部島の、この秘境感。訪れて初めて分かると思います。
一夜を明かして朝日を迎えた、喜びの写真が上の写真です。ようやく朝になったーという。
早朝気がつくと、口永良部島の石碑が目の前にありました。夜には暗すぎて、そもそも石碑が近くにあるということに気がつかなかった。
◾️島のおじいさんとの出会い
朝のフェリーが出るまで何もすることがないので、港でぼんやりしていると、急に声をかけられました。
愛想の良さそうなおじいさんでした。
寝袋で一夜を明かしたことを伝えると、急に家に上げてもらうことになりました。「知ってたら泊めてあげたのにー」とおっしゃって。
おじいさんは、定年を迎えた後、セカンドキャリアとして口永良部島に移住してきた人でした。
温泉に入ったり、写経(!)をしたりしながら、ゆとりの生活をエンジョイされているようで、大変楽しそうにされていました。羨ましいなー。
◾️年賀状が届くようになる
面白い話があって、おじいさんは写本がうまいので、毎年島を訪れた人たちに年賀状を送っているのです。
私も離島に行った縁で、数年間、毎年いただいているのですよ。
こんな素敵な年賀状です。偉人の名言を書いてもらったりするので、勉強になります。
今年は口永良部島が大変なことになっていますが、果たして年賀状は送ってくださるのでしょうか。
◾️噴火被害を乗り越えて
古岳の噴火によって一時は島民が全避難した口永良部島ですが、現在では噴火もおさまり島は復興しつつあります。
島の復興を支援するという意味合いでも、口永良部島、是非一度足を伸ばしてみてください。
忘れられない秘境感をたっぷりと味わうことができるはずです。本当に魅力的な秘島ですから!!