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キャプテンキッドの財宝伝説。トカラ列島の南端、宝島!!

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、トカラ列島の宝島(たからじま)について取り上げたいと思います。

宝島、名前だけで楽しそうな離島だと思いませんか? この宝島は名前の通り、海賊キャプテンキッドの財宝伝説が残されている興味深い島です。トカラ列島についてはこの記事をどうぞ→http://ritou-navi.com/2017/06/01/tokara-ferry/

【宝島情報】

《アクセス》鹿児島港、または名瀬港(奄美大島)からフェリー。週2便しか出ていないので、要注意!!

《宿泊》民宿が数軒。事前予約必須。

《食事》売店はあり。レストランなどないので、民宿で1日3食出してもらえます。

 

◾️賑やかな謎の壁画!

 

 

宝島に訪れた人がまず驚くのは、この港のそばの岩壁に描かれた壁画でしょう。高さ10m、幅50メートルもあるというからすごいです。

 

 

いったい誰が描いたのかも未だにわからないのですが、海底都市をイメージしたもののようです。海の生物たちが多数描かれています。

財宝伝説の宝島にふさわしい仕様だと思い、なんだか感動しました! フェリーが港につくとまず目にするのが、こちらの壁画ですし。

 

◾️イギリス坂

 

 

宝島の集落に入ると、こんな坂に出くわします。特に何の変哲もないように思われますが、これは「イギリス坂」と呼び習わされています。

 

 

「イギリス坂」とは洒落た名前ですが、由来はむしろ物騒な感じで、幕末にイギリス船が宝島に乗り込んできて、狼藉を働いたことに由来するそうです。日本側も応戦して、イギリス人を一人撃ち殺したとか。

 

幕府はこの宝島での一件を重視して、異国船打払令を発令したので、歴史的に意義のある重大事件だったことが分かります。

 

◾️バナナの農園

 

 

宝島にはこんな光景も広がっています。葉っぱが広がっているのは、バナナの樹。

宝島には近頃バナナが多数栽培されていて、実に3000本くらい植樹されているらしいです!! こんな小さな島のどこにそんなに植わっているのでしょうか。

ちなみに一般的な大きいバナナではなく、「島バナナ」という小ぶりのバナナ。

 

 

鹿児島市街のトカラ列島の物産を扱う「トカラプラザ」では、こんな感じで宝島産のバナナが販売されています。

非常に甘みが強く美味しいバナナです。

他には「宝島バナナジム」など、バナナを使った加工品も販売されてました。

 

◾️キャプテンキッドの財宝が眠る(?)鍾乳洞

 

トカラ列島のある十島村では、最近島内を無料で案内してくれる「案内人」のような役割の人が行政の方針で配置されたらしく、今回はその方にお願いして島内を詳しく案内してもらいました。

 

 

島で一番大きな鍾乳洞へ。ちなみに前の方が案内人の方です。大阪で長年過ごされ、最近宝島にUターンされたそうです。私と同じ関西に馴染みのある人だったので親近感が沸きました。

 

 

鍾乳洞の手前には、観音像が安置され、神秘的な雰囲気が漂っています。

この鍾乳洞に海賊キャプテンキッドが財宝を隠したと言われています!! 確かにそう言われても納得してしまいそうな、秘境感が満ちたスポット。

 

ちなみにキャプテンキッドは1700年頃に世界中の海で活躍した海賊で、世界中あちこちの島に略奪した宝を埋めたという伝説が残っています。

このトカラの宝島にも、キャプテンキッドが訪れて宝を埋めたという伝説があるんです。本当かどうかは知らないですが。キャプテンキッドは史実では、南西諸島を訪れたはずはないのですが。

 

なんとアメリカの探検家なども宝探しをするために、宝島へとはるばるやってきたらしいです。

しかしいまだに財宝は全く見つかっていませんし、あるのかも分かっていません。かつて24時間テレビで、この財宝伝説がネタにされて宝の捜索が徹底的に行われたそうですが、それでも見つかりませんでした。

 

今後宝が見つかる可能性はあるのでしょうか(!)

 

 

洞窟内にはちいさな祠もありました。ますます冒険心をそそるようなファンタジックな仕様です。

 

 

この鍾乳洞は奥まで抜けているそうですが、時間の問題、そしてハブが生息しているという情報もあり、あまり奥まで入ることはできませんでした。

 

◾️イマキラ岳展望台

 

 

宝島で一番高い山は、イマキラ岳という不思議な名前の山。標高は299mで、宝島の全景を見下ろすことができます。

 

 

宝島の南側の岬、荒木崎の方を綺麗に見渡すことができる絶景スポット。晴れていたらもっと綺麗だったかな。

裾野にはサンゴ礁も広がり、この宝島が「南の島」であることを示しています。ちなみに宝島より北の島は、南の島という感じはなくなってしまうようです。

 

◾️荒木崎灯台

 

 

宝島の南端、荒木崎には真っ白い灯台が建てられています。ここも良いスポット。

 

 

荒木崎から振り返ると、イマキラ岳がすっきりと見えます。そして海岸と草原地帯も見渡せます。

 

ここからだと集落は見えないので、絶海の孤島にやってきた感がすごいです。荒涼とした風景が広がっています。こういう景色を見られるのが、島旅の良さの一つでもあります。

 

 

そして前方には真っ青な海が広がります。こちらは奄美大島の方向。

 

◾️大籠(おおごもり)海水浴場

 

 

こちらが、大籠(おおごもり)海水浴場。宝島唯一の海水浴場で、隆起サンゴ礁を打ち抜いて作られた人口ビーチだそうです。

 

それほど南国っぽい感じはしないですが、宝島は奄美大島よりもかなり北にあるので、本土と南国の中間のような雰囲気の、不思議な離島でもあります。南の島といえば南の島。でもそうでない感じもどこかする。

 

 

海水浴場を少し離れると、周囲にはこんな感じの荒涼とした岩場が広がります。向こうにうっすらと子宝島が見える!

 

 

浜の周囲にはアダンの木々も。これを見ると、南国チックな雰囲気。

 

◾️魅力満載、宝島!!

 

私も一日しか観光できなかったのでまだまだ宝島について分かっていないので、是非もう一度行ってみたいと思っています。

アクセスはかなり大変ですが(週に二便しか船が出ていない)、是非それを乗り越えて行ってみてください。

 

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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