こんにちは。ドクターリトーです。
今回の記事では、根室半島の納沙布(のさっぷ)岬、そして北方領土について取り上げたいと思います。
私は、つい先日、納沙布岬を訪れました!というのも、北方領土を一度自分で眺めてみたかったからです。
「北方領土」
学校の地理の授業とかニュースなどで、北方領土については度々耳にする機会はありますが、自分で見にいったという人は、なかなかいないのではないでしょうか。何しろ北方領土のある北海道の道東地域は、まさに日本の北東の端にあたり、訪れることも容易ではないからです。
一応北方領土について軽く触れておこうと思いますが、北方領土とは、日本の領土の内、第二次世界大戦の折にソビエト連邦に不法に占拠され、未だに返還されていない島々のことを指します。
具体的には、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の四島のこと。択捉島は、沖縄本島の約3倍もの広さがある日本最大の離島であり、国後島も沖縄本島よりもひと回り大きい。歯舞群島は、水晶島、貝殻島、志発(しぼつ)島など、複数の島々から構成されています。
日本はソビエト連邦、そしてソビエト崩壊後はロシア連邦と幾度も返還交渉を試みていますが、いずれも成功していません。
札幌駅から根室駅まで直行夜行バスがありまして、それに乗って、朝一で根室駅に到着しました。ようやく日本の東の端に位置する根室までやってきたのです!
駅の構内には、アニメの広告が!! これは、北方領土の色丹島を舞台にしたアニメ「ジョバンニの島」です。私も昨年見ましたが、宮沢賢治の銀河鉄道の夜も上手く取り入れた名作でした。
ジョバンニの島については、是非こちらの記事を御覧ください。
→http://ritou-navi.com/2015/10/25/北方領土・色丹島の戦後を扱った名作「ジョバン/
納沙布岬だけでなく周辺スポットまで観光できる遊覧バス、「のさっぷ号」がちょうど運行しているシーズンだったので、お世話になることにしました。
いよいよ納沙布観光の始まりです。わくわく。
最初にバスが着いたのは、明治公園。昔は牧場だったらしく、公園内にはサイロが三つほど立ち並び、いかにも北海道らしい風貌を見せています。
それにしても立派ですね。サイロの左側に人が写り込んでいますが、どれだけ大きいかが伝わるでしょうか。
こちらは、日本最東端の郵便局。珸瑤瑁(ごまよう)郵便局という名前です。北海道には特殊で読みにくい地名が多いですが、その骨頂のような名前ですね笑。
やがてバスは納沙布岬に到着。
本土の最東端の地へとやってきました。
この地から北方領土がすぐ近くに望めるはずなのですが、なんと霧が立ち込めていて何も見えない!!
北方領土の内、岬から最も近い貝殻島すら全く見えません。実に残念な限りでした。
実は釧路湿原から根室半島に至るまで、夏場は霧が立ち込めることが多く、視界が悪い日が多いようです。訪れることはもちろん難しく、そして見ることすら難しい北方領土!!
水平線もよく見えません。
しかし足元には、北方領土の地図がしっかりと描かれているので、位置関係ははっきりと分かります。
納沙布岬において、一際存在感を放っているモニュメント。それがこちらの「四島のかけ橋」。
人が写真に写り込んでいるので分かると思いますが、非常に巨大なモニュメントです。
北方領土の四つの島が、互いに支えあっている姿をイメージしたものらしいです。
さしずめ一番大きな左端のかたまりが択捉島、右端のかたまりが国後島。真ん中の二つが色丹島と歯舞諸島といった感じなのでしょうか(ただの想像ですが)。
この四島のすぐ近くには、祭壇のようなスポットがあり、中では火がたぎっています。この火はなんと、沖縄からもってきた炎だそうです。
沖縄も第二次大戦後にアメリカに占領されましたが、無事に日本に復帰しましたので、沖縄にあやかって北方領土も無事に返還されることを祈願しているそうです。
四島のかけ橋の東隣には、「北方館」、「望郷の家」の二つの建物が並んで建てられています。二つは中でつながっているので一つの施設といって良さそうですが、北方領土問題について資料が詳しく展示されています。
「納沙布岬より歯舞諸島を望む」の写真。
晴れていると、実にくっきりと見えるようですね。手前の島が貝殻島です。また晴れている時に納沙布岬を訪れたいと思いました。
こちらは、北方領土問題における署名。ロシアとの外交交渉の力になるそうなので、私も署名しておきました。北方館を訪れたなら、是非署名をお願いいたします。
北方領土のみならず、カムチャツカ半島の間近の占守島までが展示された模型。
戦前は千島列島全てが日本の所属だったことを考えると、失ったものは実に大きいと言えそうです。もし千島列島が現在も日本領であったなら、私の島旅も行くところが増えて大変になりそうですが笑。
北方館では、こんな証明書をもらえます。「北方領土視察証明書」。
与那国島でも「最西端到達証明書」とかはありましたが、こんなに政治色の強い証明書がもらえるのは、日本ではここだけではないでしょうか。是非もらっておきましょう!!
もっともバスツアーに参加すれば、証明書付きのティッシュが無料で渡されますが。
北方領土という政治問題だけでは肩が凝りそうなので、お次は納沙布岬のグルメについて!!
こちらの「鈴木食堂」は、「生サンマ丼」の発祥の店であり、非常に有名です。
ご飯の上に生サンマがびっしりと敷き詰められいて、非常に美味しいです。
名物の花咲ガニの汁もついて、セットで1800円。少々値は張りますが、是非食べておきべき代物だと思いました。実に美味です。
のさっぷ号の、納沙布一周ツアーは、納沙布岬を訪れた後は、「北方原生花園」や「金比羅神社」などを訪れて再び根室駅に帰りました。なかなか良いバスツアーだと思いましたので、是非参加してみてください。
納沙布岬。道東を訪れた際には、是非足を伸ばしてほしいです。
最後になりましたが、北方領土の一日も早い日本復帰を切に願っております!!