まるで要塞!三宝港と青ヶ島渡航の難しさ。


 

こんにちは。ドクターリトーです。

 

今回の記事では、青ヶ島の三宝港(さんぽうこう)及び、八丈島と青ヶ島を結ぶ、青ヶ島航路について取り上げてみたいと思います。

 

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まずはこちらの地図を見てください。伊豆諸島は関東以南に列をなすようにして並ぶ島々ですが、青ヶ島は、かなり南の方に位置しています。八丈島のさらに南です。青ヶ島は、有人島としては、伊豆諸島の中で最南端に位置します。だからアクセスも難しいのです。

 

伊豆大島〜八丈島までの大きな島々には、定期航路として大型フェリーが東京の竹芝港から就航していますが、青ヶ島を訪れるには、一同八丈島に行き、そこから青ヶ島航路を使うか、もしくはヘリコプターを使う必要があります。つまり青ヶ島に行くためには、必ず八丈島に立ち寄る必要があります。だから他の島々に比べて、アクセスに時間と手間が余計にかかるのです。

 

そして、青ヶ島航路の就航は週に4便程度。他の島々のように毎日出ている訳ではありません。

 

そして就航率は50〜60パーセント!!(とても低い)。海が少々荒れるとすぐに欠航するので、青ヶ島に行こうとしても行けないことがあります。また青ヶ島に着いたとしても、今度は八丈島行きの便が欠航して、青ヶ島に封じ込められてしまったりします。場合によっては一週間くらい。

※こちらは、あおがしま丸の就航率を調べているHP。青ヶ島航路の不安定さが伝わると思うので、一度見てください。
http://blog.goo.ne.jp/ogamaru2014/c/6be8adb807325cd48addbca50f206a6e

 

 

またヘリコプターの方は定員9人。こちらは就航率は高いのですが、一日1便しか出ないので、常に満員になっています。席を確保することは非常に難しいです。

海路、空路共に脆弱な様相を呈していて、青ヶ島へのアクセスを難しくしています。

 

 

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これが、青ヶ島と八丈島を結ぶ船です。本来ならあおがしま丸が運航するのですが、この日はあおがしま丸がドッグ中なのでゆり丸という船が代行しています。しかしゆり丸とあおがしま丸は、瓜二つと言って良いほどそっくりな船です!

 

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http://aogashima.blog24.fc2.com/blog-entry-148.html

 

こちらが本物のあおがしま丸。そっくりですよね? あおがしま丸だけあって、船体が青くて美しいです。

 

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船に乗って2時間もすると、青ヶ島の島影が見えてきます。周囲が急な断崖になっていて、まるで海上にそびえる山のようです。

 

実はこの船の中でイギリス人の旅行家と知り合いました。彼は日本語が話せなかったので、ちょっとした英会話レッスンになりました。日本人でも滅多に行かない青ヶ島に一人で向かうとは、すごいとしか言いようがありません。しかも彼は島の中でキャンプをするそうでした。世界にはすごい人がいるものです。

 

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さらに近づいてきました。より切り立った崖のような風貌がはっきりします。まるで島を覆う苔のように植物が生えています。

 

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急すぎて草も生えない斜面もあります。地層が丸出し。

 

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港が近づいてきました! こちらが三宝港(さんぽうこう)。青ヶ島唯一の港であり、島の生命線です。見た目がいかめしく、要塞のようだとよく表現されます。

しかしこの三宝港。生命線である割には、設備に非常に不安があります。

まず三宝港には、普通の離島の港にはある防波堤がなく、なんと桟橋が棒のように突き出しているだけなのです。

 

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こんな桟橋が用意されているだけ。しかもとても短いです。この防波堤のない簡素な港であることが、青ヶ島航路の就航率を悪くしている原因です。少し波が強いと、もろに影響を受け、もう使い物にならないのです。

 

 

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短い桟橋しかないので、漁船も港に係留することができません。だからクレーンで船を持ち上げて、陸に収容しなければならないのです。なんと面倒くさいことやら!

 

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港では、何やら大掛かりな工事が行われていました。これは、桟橋を伸ばすための工事だそうです。このブロックを完成次第海に沈めていき、桟橋を延長するそうです。しかし2年で10メートルのペースでしか伸ばせないそうなので、三宝港が防波堤を備えた安定した港になるまで、果たして何十年かかるでしょうか。

その時には、就航率も上がってくるのかも知れません。

 

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こちらは、待合所に掲示してあった、三宝港の移り変わりを示した写真集。

 

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1955年(戦後!)の段階で、何もない岩場だったようです。当時は文字通り絶海の孤島だったに違いありません。ここからスタートしたので、現在の港が不十分な設備なのも仕方がないことなのですね。

 

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こちらは、青宝トンネル。三宝港から少し上がったところにあり、港と、島の内部をつなぐ重要なトンネルです。このトンネルを通らなければ、青ヶ島の断崖の内側に入ることはできません。そういう意味でも、まさに「青ヶ島の宝」。まさに「青宝」トンネルとは、的を射たネーミングです。

 

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まるでダンジョンのような様子。傾斜もきつくて、異世界に迷い込んだような錯覚を覚えます。

 

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私が訪れた時は、ちょうど台風と台風の合間であり、前の一週間はまともに船が着かなかったようです。二日で船で行き来できたのですが、まさに強運だったようです。

 

就航率が良くないので、帰る日に船の姿を見ることができただけで、不思議なほど感動しました。天気も良かったので当日就航は決定していたのですが、なんか本当に来てくれるのか、信用できなくて苦笑

船の姿を実際に確認して、ようやく帰れることを実感した訳です。

 

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青ヶ島。以上のようにアクセスは良くないですが、二重式カルデラ。そしてその中に広がる亜熱帯の森。地熱を利用したサウナなど、魅力的なスポットは数多く、訪れる価値は十二分にあります。

 

是非時間に余裕を持って、訪れてみてください。

離島ナビ

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