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まるで要塞!三宝港と青ヶ島渡航の難しさ。船中でイギリス人と出会う。

こんにちは。ドクターリトーです。今回の記事では、青ヶ島の三宝港(さんぽうこう)及び、八丈島と青ヶ島を結ぶ、青ヶ島航路について取り上げてみたいと思います。

 

【青ヶ島情報】

《アクセス》八丈島から「愛らんど」ヘリコプター(1日9席)または、青ヶ島丸(欠航率高し)。アクセスに関しては、日本でも最高難度の離島ではないかと思います。

《宿泊》民宿が何軒かあります。ただアクセスが悪いこともあり、価格は結構高いです。島内に飲食店がないので、1日3食が基本

《食事》島内に食堂など一切なし。ただ居酒屋は夜やってます。

 

◾️遠い遠い青ヶ島

 

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まずはこちらの地図を見てください。伊豆諸島は関東以南に列をなすようにして並ぶ島々ですが、青ヶ島は、かなり南の方に位置しています。八丈島のさらに南です。青ヶ島は、有人島としては、伊豆諸島の中で最南端に位置します。だからアクセスも難しいのです。

 

 

伊豆大島〜八丈島までの大きな島々には、定期航路として大型フェリーが東京の竹芝港から就航していますが、青ヶ島を訪れるには、一同八丈島に行き、そこから青ヶ島航路を使うか、もしくはヘリコプターを使う必要があります。つまり青ヶ島に行くためには、必ず八丈島に立ち寄る必要があります。だから他の島々に比べて、アクセスに時間と手間が余計にかかるのです。

 

◾️欠航多発の青ヶ島航路

 

そして、青ヶ島航路の就航は週に4便程度。他の島々のように毎日出ている訳ではありません。

 

そして就航率は50〜60パーセント!!(とても低い)。海が少々荒れるとすぐに欠航するので、青ヶ島に行こうとしても行けないことがあります。また青ヶ島に着いたとしても、今度は八丈島行きの便が欠航して、青ヶ島に封じ込められてしまったりします。場合によっては一週間くらい。

 

※こちらは、あおがしま丸の就航率を調べているHP。青ヶ島航路の不安定さが伝わると思うので、一度見てください。

http://blog.goo.ne.jp/ogamaru2014/c/6be8adb807325cd48addbca50f206a6e

 

◾️ヘリコプターも予約が難しい

 

またヘリコプターの方は定員9人。こちらは就航率は高いのですが、一日1便しか出ないので、常に満員になっています。席を確保することは非常に難しいです。

海路、空路共に脆弱な様相を呈していて、青ヶ島へのアクセスを難しくしています。

 

 

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これが、青ヶ島と八丈島を結ぶ船です。本来ならあおがしま丸が運航するのですが、この日はあおがしま丸がドッグ中なのでゆり丸という船が代行しています。しかしゆり丸とあおがしま丸は、瓜二つと言って良いほどそっくりな船です!

 

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http://aogashima.blog24.fc2.com/blog-entry-148.html

 

こちらが本物のあおがしま丸。そっくりですよね? あおがしま丸だけあって、船体が青くて美しいです。

 

◾️断崖がそびえる青ヶ島の外観

 

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船に乗って2時間もすると、青ヶ島の島影が見えてきます。周囲が急な断崖になっていて、まるで海上にそびえる山のようです。

 

 

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さらに近づいてきました。より切り立った崖のような風貌がはっきりします。まるで島を覆う苔のように植物が生えています。

 

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急すぎて草も生えない斜面もあります。地層が丸出し。この青ヶ島の外観は、一度眺めたら忘れられないと思います。

 

◾️船中でイギリス人と出会う!

 

実はこの船の中でイギリス人の青年旅行家と知り合いました。

彼は日本語が話せなかったので、うろ覚えの英語を使って話しましたが、結構通じました。日本地図を片手に、日本のあちこちを旅して回っているそうで、面白い人がいるものだなーとしみじみ思いました。多分年は30代後半くらいかと思いました。

日本語もできないのに、日本人でも滅多に行かない青ヶ島に一人で向かうとは、すごい勇気としか言いようがありません。しかも彼は青ヶ島でキャンプをするらしく、観光協会の人に島のキャンプ場に連れて行かれました。

世界にはすごい人がいるものです!!

 

◾️三宝港へ到着

 

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港が近づいてきました! こちらが三宝港(さんぽうこう)。青ヶ島唯一の港であり、島の生命線です。見た目がいかめしく、要塞のようだとよく表現されます。

しかしこの三宝港。生命線である割には、設備に非常に不安があります。

まず三宝港には、普通の離島の港にはある防波堤がなく、なんと桟橋が棒のように突き出しているだけなのです。

 

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こんな桟橋が用意されているだけ。しかもとても短いです。この防波堤のない簡素な港であることが、青ヶ島航路の就航率を悪くしている原因です。少し波が強いと、もろに影響を受け、もう使い物にならないのです。

 

◾️空を飛ぶ船

 

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短い桟橋しかないので、漁船も港に係留することができません。だからクレーンで船を持ち上げて、陸に収容しなければならないのです。

 

まさに空を飛ぶ船。なんと面倒くさいことやら! 漁に出るにも一苦労です。

 

◾️進化を繰り返す三宝港

 

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港では、何やら大掛かりな工事が行われていました。これは、桟橋を伸ばすための工事だそうです。このブロックを完成次第海に沈めていき、桟橋を延長するそうです。しかし2年で10メートルのペースでしか伸ばせないそうなので、三宝港が防波堤を備えた安定した港になるまで、果たして何十年かかるでしょうか。

その時には、就航率も上がってくるのかも知れません。

 

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こちらは、待合所に掲示してあった、三宝港の移り変わりを示した写真集。

 

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1955年(戦後!)の段階で、何もない岩場だったようです。当時は文字通り絶海の孤島だったに違いありません。ここからスタートしたので、現在の港が不十分な設備なのも仕方がないことなのですね。

 

◾️まるでダンジョンのような青ヶ島トンネル

 

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こちらは、青宝トンネル。三宝港から少し上がったところにあり、港と、島の内部をつなぐ重要なトンネルです。このトンネルを通らなければ、青ヶ島の断崖の内側に入ることはできません。そういう意味でも、まさに「青ヶ島の宝」。まさに「青宝」トンネルとは、的を射たネーミングです。

 

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まるでダンジョンのような様子。傾斜もきつくて、異世界に迷い込んだような錯覚を覚えます。

 

◾️船がたどりついた姿を眺めるだけで感動した

 

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私が訪れた時は、ちょうど台風と台風の合間であり、前の一週間はまともに船が着かなかったようです。これは衝撃の事実。

 

二日で船で行き来できたのですが、まさに強運だったようです。

 

就航率が良くないので、帰る日に船の姿を見ることができただけで、不思議なほど感動しました。普通の航路ではそんなことはまずないのですが。

 

天気も良かったので当日就航は決定していたのですが、なんか本当に来てくれるのか、信用できなくて・・・苦笑

船の姿を実際に確認して、ようやく八丈島へと引き返すことができるのを実感した訳です。

 

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青ヶ島。

 

確かにアクセスは良くないですが、二重式カルデラ、その中に広がる亜熱帯の森。そして地熱を利用したサウナなど、魅力的なスポットは数多く、訪れる価値は十二分にあります。

 

安全のために有給でも確保して、海を越えて訪れましょう!!

 

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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