熱帯のお祭り！？悪石島・ボゼ祭りツアーに参加してきました！
こんにちは、ドクターリトーです！ 今回の記事では、悪石島（あくせきじま）のボゼ祭りについて取り上げたいと思います。
【悪石島情報】
《アクセス》鹿児島港、もしくは名瀬港（奄美大島）からフェリー。フェリーは週２便しかないので要注意！
《宿泊》民宿数軒あり（一日三食付き、食堂など島にはないため）
《食事》食堂などはありません。人口が少ない島であるため
◾️ボゼ祭りツアー
「ボゼ祭りツアー ２０１７」に参加してきました！ 中川運輸主催の悪石島の有名なお祭り、ボゼ祭りを見にいくツアー旅行です。ドクターリトーは普段は単体旅行しかしないのですが、ツアー旅行もなかなか良いものでした。他の参加者の人とも仲良くなれたり。
上の写真は悪石島の港付近。イラストに描かれているのが、まさにボゼ神。日本離れした、まるで熱帯地域の精霊のような姿をしています。
今年２０１７年はボゼ祭りにとって記念すべき年でして、というのも国の重要無形文化財に指定されたからです！！国連教育科学文化機関(UNESCO)の無形文化遺産への登録も提案されているそうですし、人口７０人足らずの小さな島のお祭りが世界的な価値を有しているということで、小さな島の偉大な祭りと言えるかも知れません。
ちなみに悪石島はこんな島。見ての通りほぼ山のような険しい地形の島で平地などあまりありません。「神々の住まう島」なんて言われて、伝統文化が色濃く残る島とされていますが、それに見合った神秘的な外観です。
◾️乙姫神社
ツアーで最初に訪れたのが悪石島の中心的な神社、乙姫神社です。いかにも亜熱帯地域の神社という印象が強いです。
神社の鳥居の上部に、鋸歯を摸した文様が入っているのですが、これは東南アジアのラオスに住んでいるアカ族の集落に全く同じものがあるそうで、ボゼと同じく、悪石島をはじめとするトカラ列島が南方文化の影響を色濃く受けていることを示しています。
琉球のニライカナイ信仰に通じる神社で、確かに雰囲気が沖縄の御嶽（うたき）そっくりです。悪石島はトカラ列島では南部ですが、奄美大島よりは遥かに北に位置している離島なので、こんな地域にまでニライカナイ信仰が残っているとはかなり驚きました！ しかし一方で本土っぽい空気もあり（なにしろ「神社」という名前がついているので）、琉球文化とヤマト（本土）文化のハイブリットに当たる、「トカラ文化」の面白さが感じられるスポットでもあります。トカラ列島っていうのは、まさに自然と文化の移り変わりというか、グラデーションの列島なのです。
◾️いよいよボゼ祭り！・・・の前に盆踊り。
いよいよ、メインのボゼ祭りがスタート！！ といきたいところですが、その前に集落の人々の盆踊りがテラ（墓地、の意味）にて行われます。円状になって着物姿で扇子を持ちながら、歩き回ります。
この盆踊りは最初は墓地で行われていましたが、場所を移して公民館前に移動しました。最初に墓地で舞われていたのは、先祖霊にたむける踊りだから。先祖崇拝の盛んな南西諸島の特質を、悪石島もまた維持しているようです。
◾️ついにボゼ出現！！
「ボゼがくっぞー」という男の人の掛け声の後、太鼓がドンドンと打ち鳴らされ始めます。この太鼓の音が、まさしくボゼを呼ぶ合図。坂の下からボゼがやってくるらしいので、その瞬間を捉えようと皆カメラを構えている、の図。
とうとうやつ・・・いや、ボゼがやってきた！！ 見ての通り、まるで熱帯のグロテスクな様相。ビロウの葉っぱで体が覆われ、そして赤土が塗りたくられています。
ボゼは全部で3体います！ 全部一緒に見えるかも知れませんが、頭のとがったヒラボゼ、人間の頭状のハガマボゼ、体の小さいサガシボゼの三つだそうですが、素人にはなかなか違いが分かりません。手前のがハガマボゼ、奥のがヒラボゼかなあと推測はします。
ボゼはなんと、公民館の中にも侵入！！ 畳が赤土で汚れそうですが、そんなの気にしてたら祭りになりません。
ちなみにボゼが持っているボゼマラは、先端が尖っていますがこれはもちろん名前通り男のシンボルの象徴であります。ボゼ神は来訪神ですが、子宝祈願の神ですので、主に女性と子供を狙って近づいていきます。その俊敏さはなかなか恐怖を感じさせるものがあり、幼児などは普通に泣いたりしていました。
この写真とか、迫力満点だなー。ボゼ祭りに参加される際には、腹を決めてからの方が良いかも知れません。まあ男はまず襲われないから高みの見物っていうか、楽なんですけどねー笑
動くボゼを見たい方はこちらをどうぞ！！
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