船舶関係

船はなぜ浮く?船酔いしないためには?取り舵、面舵?船の仕組みについて!

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、珍しく船の仕組みについて。

離島巡りをしているとフェリーや高速船に乗る機会はとても多いのですが、ただ船に乗っているばかりで船が動く仕組みなどについてはほとんど無知であることに、近頃気がつきました(!) そこで船の仕組みについて少々学んでみたので、「離島ナビ」でもシェアしてみたいと思います。私は筋金入りの文系だけに理系的な知識にはかなり疎く、同じような人にとって助けになれば・・・笑

 

◾️船はなぜ浮くのか?

船はなぜ浮くのか? これは当たり前すぎる問いにも思われますが、結構本質的な問いです。

船が水に浮くのは、「浮力」があるからです。浮力は学校の理科でも習ったと思います。

船が水を押しのけた量の分(排水量と言います)だけ、浮力が発生します。だから「船が押しのけた水の重さ」=「船の総重量」になります。

浮力というのはとても大きな力なので、鉄で作られた大きな船でも水に浮かぶことができます。浮力を超える重さの場合は、やはり水に沈んでしまうのですが。

この浮力があるおかげで、船は地球に優しい乗り物だと表現されることが多いです。飛行機の場合は「揚力」という力で空に浮いた状態を保っていますが、揚力を得るためには莫大なエネルギーが必要です。それに対して浮力は水が生み出すので、水に浮くためのエネルギーは一切かかりません。この違いは実に大きいです。

 

◾️船酔いしないためには?

 

 

離島に行く上での大敵が「船酔い」です。船酔いになると(経験者はわかると思いますが)耐え難い苦しみにさいなまれる上に島旅を楽しめなくなるなど、大惨事が起こります・・・笑

船酔いしないためには、アネロン・ニスキャップなど(これが非常によく効きます)を酔い止め薬を飲むのが効果的ですが、ここでは船の観点でみていきましょう!

 

すなわち、船酔いしないためには、船のどのあたりに乗るのが良いか? 答えは、「船の真ん中から少し後ろ寄り」です。このあたりが一番酔いにくいようです。

逆に酔いやすいには、船首(前側)。一番後ろもやや酔いやすいようです。船に乗る場合は、あまり前の方には乗らないようにしましょう。船酔いほどきついものはなかなかないので、対策は万全に!!

 

船酔いのツボのというのもあるそうです。「手のひらの方の手首から指三本分のところにあるツボ」だそう。船酔いの際は試しに押してみてはいかがでしょうか?

 

◾️取り舵? 面舵?

 

 

「とりかじ(おもかじ)いっぱーい!」とアニメやドラマなどで海賊や船乗りが叫んでいるのを聞いたことがあると思いますが、あれはどういう意味でしょうか。

 

簡単に言うと、「取り舵」とは、船を左に向けること。「面舵」とは、船を右に向けることです。

「舵輪(船のハンドル)」を反時計回りに回すと船は左に進み、時計回りに回すと船は右に進みます。

それではなぜ「取り舵」「面舵」という呼び方をするのか。それには理由があります。

これは、昔の方角表。干支が12方位に対応しています。北が子(ねずみ)、東が卯(うさぎ)、南が午(うま)、西が酉(とり)になっています。

 

「取り舵」とは「酉(とり)」つまり西の方角に向けて舵を切ること。「面舵」とは「卯(う)」つまり東の方角に舵を取ることが由来です。

取り舵はわかりやすいですが、「う」から「おも」になぜなっていったのかよくわかりませんが、いつしか訛ったそうです(どんな訛りかたか、という)。ちなみに英語圏では、取り舵を「port」、面舵を「starboard」と呼ぶそうです。portというのは、昔舵のなかった船の左舷側を港=portにつけたことから。

 

◾️船はすぐに止まれない

 

他の乗り物にはついていて、船にはない最大の特徴。それは、なんと船にはブレーキがないということです。

車、電車、飛行機、すべてにブレーキがついていますが、船にだけはありません。だから船は急には止まれないのです。

船が静止するためには、かなり手前の位置か動力を落としてしまうか、スクリューを逆回転にして推進力を抑え込む必要があります。船の運転には注意が必要です。

 

◾️スクリューと外輪船

 

 

船はどうやって動いているか? 大昔の船は人を多く乗せて櫂(かい)の力で動かすか(奴隷船など)、風の力を受けて船を動かす帆船もありました。しかし現在では、動力を使って動かすことが普通です。船の後ろ側にスクリューを搭載して、スクリューの力で水流を生み出し、船を前進させるのです。

 

大昔は、スクリュー船の他に「外輪船」と呼ばれるものもありました。大きな水車のような機具を取り付け水を汲み出し、動力を生み出すのです。

上の写真の琵琶湖の観光船「ミシガン」などは今でもそうです。レトロで趣があるので観光船にはよく採用されています。トムソーヤの冒険で登場するミシシッピ川の船も外輪船でした。

 

外輪船が廃れた理由は、スクリュー船の方が動力が大きいことが実証されたことや(実際に競争が行われたらしいです)、戦争の際に敵に狙われやすいことなどが挙げられます。外輪船の方が面白い感じがありますけどね。

 

以上、少々船について紹介してみました。またやるかもー。

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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