空港予定地、海水浴場、ゴミ埋立地。今では第五福竜丸も!「夢の島」を散策する。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、東京湾の有名な島(?)「夢の島」について取り上げたいと思います。
◾️夢の島?
夢の島とは何か。関西住まいの者にはぴんとこないのですが、かつて大規模な生ゴミ埋立地として名を馳せていた、東京湾の島です。
こんなところです! 「夢の島公園」とあります。
形状が角張っていてあまり離島らしくないのですが、離島でないので仕方ないです。埋め立てにより作られた人工島だからです。
冒頭でも書いたように、かつて生ゴミ埋立地として有名で、1960年代は生ゴミからハエが大量発生したりして、相当大変なことになっていたそうです。ハエを殲滅するために、重油を撒き、ゴミを焼却したりするなどしていました。
そんな不潔極まりない島に「夢の島」というネーミング。なんとも皮肉ですが、もともと夢の島はごみ捨て場ではなかったのです。
「東京のハワイが誕生します」というキャッチフレーズと共に、戦後間も無く海水浴場がオープンしました。それが「夢の島海水浴場」。
東京のハワイなんてなんとも夢のある話!(実際はハワイでもなんでもないんでしょうけど)。夢の島は、もともとは確かに“夢の島”だったのです。しかし海水浴場は台風被害や財政難をきっかけに閉鎖。そして埋立地になってしまったという訳です。
そして海水浴場の前は空港予定地だったというので、さらに驚きです。戦前、もともと羽田空港ではなく、この夢の島が空港地になる予定だったとか。すると現在の東京の姿も、今とはかなり変わっていそうです。まさに驚き桃の木20世紀という感じ。
◾️夢の島を散策する!
夢の島のウンチクについて語るだけでもあれなので、東京を訪れたついでに、歩き回ってみたレポをば。
こちらが夢の島の入り口あたり。車がびゅんびゅん走っています。さすがは都心・・・笑 とても島とは思えません。
公園の中に入ってみると、亜熱帯系の植物が広がります。ザ・自然公園という感じで、とてもかつてのゴミ処分場だったとは思えません。
謎のトーテムポールも見かけました。まるでアマゾンとか熱帯みたい! エキゾチック感が深いです。
◾️第五福竜丸展示館
こちらの、風変わりな形状の建物は、「第五福竜丸展示館」。第五福竜丸っていうのは、戦後すぐの頃に太平洋ビキニ環礁で行われた水爆実験で、被曝した漁船のことです。歴史の授業でも多分習うので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
まさかあの歴史的な船を実際にこの目で見る日がやってくるとは思っていなかったので、謎の感動を覚えました。
平和を祈る千羽鶴もたくさん飾られていました。広島原爆館と雰囲気は似ているかも。
第五福竜丸の旗。「大漁」と描いてあるのがなんとも痛々しい。それにしても「夢の島」に第五福竜丸とは、なんとも皮肉。いや、福竜丸を展示することで核のない平和な世界を夢見ているという意味では、むしろふさわしいのか。
やっぱ、原爆や水爆なんて作るもんじゃないですね。ここを訪れて、改めてそう思いました。
◾️夢の島熱帯植物園
夢の島公園のもう一つのメジャースポット。それがこちらの「夢の島熱帯植物園」。
熱帯や亜熱帯の様々な植物たちを観覧することが出来ます。小笠原から帰ってきたばかりだったので、デジャブ感が半端なかったw 普段本土では見られない植物たちを見られるので、是非訪れてみることをお勧めします。
夢の島、その歴史も激動で面白いのですが、現代も心癒される楽しいスポットです。一度行ってみましょう!!
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