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瀬戸内の真ん中で魚を食す!魚島は名の通り、魚の美味い島。「漫画島」高井神島も楽しい。

こんにちは、ドクターリトーです! 今回の記事では、瀬戸内海のほぼ中央に位置する魚島(うおしま)について取り上げたいと思います。魚島はその名の通り、魚が豊かな離島でした。面白いイノシシとの出会いもあったので、楽しみにしてくださいねー。

 

◾️魚島へ行く!

 

 

まず魚島は、その位置が特徴的。瀬戸内海の東西南北を考慮して、ドンピシャで中央に位置しているんです。燧灘(ひうちなだ)という離島の少ない海域に位置しています。

 

 

周囲に広がるのは海ばかりで、西側の芸予諸島や東側の塩飽諸島とも離れていて、孤立しています。まさに「離島」そのものという感じで、私としては心躍ります。

 

 

それだけあって、魚島へのアクセスはなかなか大変です。

魚島は愛媛県上島町に所属する離島ですが、広島県、因島の土庄(はぶ)港から船に乗らなければなりません。

 

そして船で1時間という、瀬戸内海の離島にしてはとても長い船旅を経て、魚島へとようやく行けます。

 

◾️漫画島!?高井上島

 

 

魚島に向かう途中、寄港した離島がこちらの高井神島(たかいかみしま)。

 

パッと目に飛び込んでくるのは、家の壁面に描かれた漫画たち。「まいっちんぐまちこ先生」とかも見えます。

 

 

こちらは、まさかのドクターリトーの本家、「ドクターコトー診療所」。離島にもっとも似つかわしい漫画かも知れません。しかし、まさかこんなところで出会うとは思いませんでした。

 

 

ざわ・・・ざわ・・・。

 

アートで島おこし、という取り組みは聞いたことありますが、漫画で島おこし、というのはあまり聞いたことがありません。

 

少し調べたところ、高井神島へ移住してきた人が仕掛け人になり、有名漫画家を巻き込んで、島おこしが始まったそうです。なんという行動力!!

 

こちらの記事です。長谷川理(おさむ)さんという人。

https://setouchifinder.com/ja/detail/16183

 

高井神島。それは瀬戸の真ん中に突如出現した、漫画島。島内観光もしてみたいと思いましたが、今回は通過するのみ。

 

◾️魚島に到着!!

 

 

高井神島を船が離れてから、さらに海を東へと行きます。時間は夕暮れ、陽が海へと落ちていく。海原に映えて、とても美しい。

 

 

 

 

ようやく魚島へと到着。魚のイラストと共に「ようこそ 魚島へ」と掲げられています。

 

 

ちょっとした島内探索を開始。

 

港近くでおばあちゃんたちの井戸端会議に遭遇し、魚島の見所を聞いてみたのですが、「この島にはこれといって見所がないねー」ということで意見が一致。

はるばる魚島までやってきたのに、先制パンチを食らってしまいました・・・笑

 

 

魚島は小さく、確かにこれといって目立つスポットは見かけません。静かな漁村の佇まい。

 

 

 

港のすぐそばには、あじ(?)の干物がずらり。

 

魚島は昔はもっと人口も多く、漁業も盛んだったそうですが、瀬戸内離島の例に漏れず、閑散とした雰囲気が漂っています。結構寂しい感じ。

 

 

しかしその侘しい空気感を吹っ飛ばすかのように、クリスマスシーズン真っ最中のイルミネーションが煌々と光り輝いていました。この賑やかしい灯りがあって、なんだか心が救われました。

 

◾️魚の島、魚島。

 

 

魚島で宿泊するには、「魚島観光センター」という島でただ一つの宿を利用するしか手はありません。というわけで、迷わずこの宿を選択。普通の民宿ではなく、第三セクターというやつだそうです。

 

しかしオーナーの作る魚料理は、とても最高でした!! 全て今日のうちに、島の堤防で釣ってきたものだそうです。

 

アジの刺身。鯖の煮付けなど。

 

 

こちらは、ウルメイワシのフライ。ボリューム抜群です。

 

さすがに魚島だけあって、魚が盛りだくさん。あまりにも量が多いので、プラスチック容器に入れてもらって持ち帰りました。

 

この宿は本当におすすめなのですが、オーナーが今年度限りで降りるらしいので、宿は継続するそうですが、もしかしたら違った形になるかも知れません。

 

◾️朝の魚島観光!

 

 

ティリリリ、リリリーン!!(一応ドラクエのつもり)

 

一夜が明け、早朝になりました。朝の船まで時間があるので、それまで魚島島内を探検することにしました。

 

こちらは蛸壷。さすがに漁業の島だけあって、定番グッズは揃っていました。

 

 

「災害時協力井戸」という、見慣れない井戸。

 

普段は使われていないけれど、災害時に水不足になった時に使用するという意味でしょうか? 都会の災害時自動販売機みたいなものかも知れません(違うか・・・笑)。

 

◾️城山へと山登り。

 

 

今度は山の方へ歩いていくことに。燧灘が見渡せる魚島最高峰、城山へと行き着くようです。

 

城山はかつては、村上水軍の出城があったそう。この魚島も例に漏れず、村上水軍の縄張りだったのでした。

 

こちらは、亀居八幡神社。

 

 

魚島の伝統的な神社であり、格式高そうです。昔の島びとは豊漁祈願なんかをしたんじゃないでしょうか? 今もしているか。

 

 

参道の脇にあるこちらはどなたかのお墓なのですが、説明看板によると触ると祟りがあると言い伝えられているのです。

私は思いっきり触ってしまったので(説明を読む前に)、もしかしたら祟りがあるのかも知れません。今のところは無事ですが・・・笑

 

 

いよいよ、城山に向けて登っていきます。

 

 

道無き道かと思いきや、意外としっかり舗装がされていたり。どんな景色が見えるのか、楽しみ楽しみ。

 

 

そしてついに最高峰城山(186m)に到達!! さっそく展望台に登ることにしましょう。

 

 

ちょうど昇る朝日が見渡せました!! 実に清々しい眺め。

 

先に見える小島は、江ノ島。

 

しかし瀬戸内海というのに、島影が少ないですねー。燧灘が、いかに離島の少ない海域であるかが思い知らされます。

 

そして魚島がその燧灘の中央にあるということも。

 

 

こちらは逆方向。遠くの方にうっすらと島影が見えます。因島やしまなみ海道方面。

 

◾️離島イノシシと遭遇!?

 

 

こうして城山からも下山して、全ての観光をひとまず終え、帰りの船が来るまでこちらの待合室でダラダラとしていたのですが、まだ旅は終わっていなかった。

 

観光センターのオーナーとばったり鉢合わせ。

 

「イノシシが罠にかかったから見に行かんか?」と。

 

魚島は小さな離島なのに、イノシシがいるようなのです。これは見に行くしかないと思い、さっそく軽トラに乗せてもらって出発。

 

 

この地面が崩れているところは、なんとイノシシの仕業だそう。島ではこういうイノシシの害に近頃苦しめられているそうです。人も襲うそうなので、さらにヤバい。

 

オーナーが言うには、イノシシはもともとこの魚島にいたのではなく、因島あたりで山火事が起こった影響により、ここまで渡ってくるようになったのだとか。こんな孤島にまではるばる渡ってくるとは、どれだけ遊泳力あるんだ、イノシシ・・・笑きっと10キロぐらいは普通に泳げるのでしょう。

 

 

こちらが、罠にかかったイノシシ。足を取られながらも、こちらを睨みつけてきました。案外可愛らしい顔はしていますが。

 

今にも襲い掛かってきそう。突進して、噛み付くそうなので、下手に刺激をすると非常に危険。

 

 

別にイノシシ鍋などにはしないそうで、これから槍で突き殺して始末するそうです。この日の昼間には、きっともう絶命していたことでしょう。畜生とはいえ、南無阿弥陀仏。

 

魚島は小さな離島ですが、おばちゃんたちの「見所がない」との発言とは相反して、なかなかに面白い経験ができたように思いました。

 

時間と好奇心に自信がある方、是非とも足を延ばしてみてください。瀬戸内の中心へ!!

 

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

 

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