安芸小富士から眺める広島市街は絶景!原爆収容所があった平和を求める似島。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、広島県は広島市街からほど近い沖に浮かぶ島、似島(にのしま)について扱いたいと思います。
似島は広島の富士山、安芸小富士があったり、かつての原爆時の収容所があったりと、小さいのにエピソードの多い離島。楽しみに読んでくださいね。
◾️似島へ行く
ちらが似島。まるで海にそびえる山のよう。
似島は港からほど近い、というか目の前に聳え立っているという感じなので、フェリーでもすぐにアクセスできます。
似島へ行くには、広島の宇品(うじな)港から。こちらの中型船で向かいましょう。
「がんばろう似島」? 「似島復興応援プロジェクト」とは? 一体なんなのでしょうか。
船員さんに話を聞いたところ、広島で豪雨被害があった際、似島の地盤も緩んでしまったそうです。まだ完全には復興していないそうなので、これからの似島のためにも復興を私も陰ながら願っております。
◾️似島上陸
似島に上陸しました。港で降りてすぐのところには、歴史の深そうな神社の鳥居。
そしてもう一つこちら、上陸するなり目に入る看板がこちら。
「菓子伝説の地 似島へようこそ」
似島は、実はバームクーヘン発祥の地らしいです(意外!) 第一次世界大戦の際、一ドイツ人捕虜が披露したのがバームクーヘンでした。
なぜ似島が発祥の地になるのかというと、似島に捕虜収容所があったからです。似島は小さくても、歴史的な役割を果たしてきたのだということが分かりますね。
以下のように、漫画に内容が詳しいです。是非実際に現地で読んでみてください。この漫画は島内で数カ所に設置されています。
ちなみにドイツ人捕虜収容所があったところは、現在では似島臨海少年自然の家として利用されているようです。
◾️広島の富士山? 安芸小富士に登ってみる。
似島随一のおすすめスポットは、安芸小富士という小山だそうです。なんとも広島市街が一望できる名スポットなのだとか。
竹林をかきわけかきわけ、進んでいきます。
標高が上がっていき、植生も変わってきました。岩場が多く、ところどころ足元が崩れているところもあるので、要注意。
めでたく、山頂に到着しました。確かに、向かいには広島市街が広がっています。
私は京都に暮らして長かったのですが、大文字山を思い起こしました。同じく、街全体が一望できるスポット。ただこちらの方は、離島であるという点、私には親しみが持てるかも知れないです(笑)
◾️戦争スポット
似島には、第二次世界大戦にまつわるスポットがたくさん。というのも、広島といえば原爆が投下された都市なので、当然といえば当然と言えます。
この狭い似島に、一万人もの負傷した原爆被害者が収容されたそうです。きっと想像を絶する阿鼻叫喚の光景だったのでしょうね。「はだしのゲン」にもシーンが登場するらしいので、要チェックです。
こちらが焼却炉実物。今となっては詳細は分かりませんが、数多くの遺体を焼いただろう哀しき場所に違いありません。
原爆被害者の供養碑。
仏塔もありました。もう戦後70年以上経ち、原爆の記憶も風化しつつあるようですが、犠牲者の冥福をお祈りしておきました。もう冥福済みですよね、きっと。
似島は広島原爆にまつわる一大スポットであり、それだけに平和を希求する意志も強く、珍しい「平和の離島」と言うことが出来るかも知れません。
似島へと是非赴いて、平和学習の好機にもしましょう。
◾️牡蠣の名産地、似島。
似島の海際を歩いていると、頻繁に出くわすのがこの風景。普段見かけないので、なんだこれは?と思ってしまいますが、これはなんと牡蠣の養殖風景だそうです。規則正しくて、美しい光景です。
海際には、貝殻の連なりが大量に並べられている。しかしよくみると、これは・・・牡蠣の貝殻じゃない??
どう見てもホタテ貝ですが、どういうこと?
実は牡蠣の養殖というのは、ホタテ貝に幼生を住まわせて、じっくり数年かけて育てるそうです。初めて知りました。牡蠣を作るには、その陰にホタテの功績があったということですね。トリビアボタンがあったら、叩きまくりたい気分です!
戦争関連遺跡や蠣の養殖風景など、本土暮らしには珍しきものが多い似島。一度は歩いてみたい秘境です。広島から程近いので、アクセスも良いですしね。
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