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雲州人参の島なのに「大根島」?美しい牡丹と洞窟の湖島へ足を延ばそう!!

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、島根県は中海に浮かぶ大根島(だいこんしま)について扱いたいと思います。大根島はあまり注目していなかったのですが、色々と一風変わった面白いものがある魅力的な離島でした。楽しみに読んでくださいね!

 

◾️大根島

 

 

大根島は島根県の汽水湖(海水と真水が混じり合った湖)である中海(なかうみ)に浮かぶ島。大根島は、日本でもそれほど多くない湖に浮かぶ島の一つなのです。確かに島ではありますが、橋で本土と連結しているために、完全な離島という訳ではありません。

面積は約7平方キロ。小さいですが、火山の隆起で形成された島。大根島と名付けられていますが、薬用の雲州人参(高麗人参)の栽培が盛んです。

 

◾️ベタ踏み坂、江島大橋を越えて。

 

大根島に向かうのに、一つのアクセス手段として、江島大橋(えしまおおはし)を通る方法があります。

 

 

この橋はとても不思議な特徴がりまして、それは傾斜が恐ろしくきついこと・・・笑

 


https://www.youtube.com/watch?v=m025VM-h0Wonbsp;

 

自分で撮影した写真より、こちらの方が分かりやすいですね。まるでジェットコースターを思わせるあまりにも急な坂道。車が途中で落ちてしまいそう。

アクセルをベタ踏みにしなければ登れないほどに急であることから、「ベタ踏み坂」とあだ名されています。なぜこんなに急な坂道になっているかというと、橋の下を船が通るためだそうな。かなり大きな船でも通行できるように、敢えて背の高い橋にしてあるわけですね!

この橋は正確には大根島ではなく、名の通り隣の江島にかかっているのですが、一つの名所であると言えるでしょう。

 

◾️大根島に渡る、荒れる中海。

 

 

いよいよ大根島に無事渡ることができました。天気が悪く空が荒れていて、中海はとても荒れています。しかし荒れるといってもさすがは湖、そこまで波は高くないです。

湖にもやはり波が起きるのですね。なんだか面白いと思いました。

 

◾️大根島の赤い家、広い農地

 

 

大根島に着いてしばらく島の中を巡り、思ったのは島の家屋が独特な雰囲気を放っていること。なぜか赤い瓦屋根の家がとても多いのです。なぜだろう・・・笑 後述する島の特産、朝鮮人参に合わせているのかな。でも朝鮮人参は黄色でなかったかな。なんでもない景色なのに、どこか美しさを感じさせます。なぜだろう。赤色は、この島の産物の雲州人参をも思わせます。

 

 

謎の灯篭(?)も見かけました。この集落、未だに心を離れないくらい印象に残っております。また訪れたいなあ。

 

 

島内をドライブしていてもう一つ思ったのは、大根島には豊かな農地があること。

黒土の農地に、ネギや牡丹(ボタンもこの島の名産の一つ)などが植わっています。雲州人参もおそらく作られているのでしょう。離島に豊かな農地があることはそれほど多くないので、これまたとても印象に残りました。大根島、奥の深い離島です。

 

◾️牡丹と庭園の美しい「由志園」

 

大根島はとても有名な庭園があり、その名も「由志園(ゆうしえん)」。

1975年に初代園主が、大根島の観光目的に造園したそうです。歴史的には比較的新しい感じがします。

 

 

園内には、京都の伝統的な庭園にも劣らない美しすぎる風景がお出迎え!! 松江は「小京都」を名乗っているので、さもありなん。

 

 

園内には謎のアート作品も。これは何? ウニ? それとも太陽でしょうか。詳細はうかがっていないので、不明です。

しかし質実な雰囲気漂う由志園の庭園の中で、異様な雰囲気を醸しているのは、見ての通り確かです(笑)

 

 

庭園には牡丹も数多いです。2月の寒い時期だからか、牡丹には傘子がかぶせてありました。まるで民謡の「笠地蔵」を思わせます。なんか可愛らしい!

 

 

庭園なので、色とりどりの鯉たちも泳ぎ回っています。高級感漂う庭園。松江観光御勧めスポットであるのがよく分かります。

銀閣寺の庭園よりも優れているのではないかと思ったほど。まさか島根の島に、ここまで素晴らしい庭園が存在していたとは訪れるまでは思いもしませんでした。

 

◾️牡丹の館

 

 

由志園の中に設けられているのが、こちらの「牡丹の館」。名の通り、大量の牡丹が陳列されているんです。

館内に入るなり、あまりにも鮮やかな光景が目に飛び込んできます。

 

 

んだかどこかしら玩具に見えるというか、造花のようというか、自然の生花という感じがあまりしないです。どうしてだろう。れっきとした本物の牡丹なのですが。あまりに艶やかだからかな。

 

◾️温州人参ミュージアム

 

 

由志園に併設されているのが、こちらの「温州人参ミュージアム」。こちらも、大根島の名産である薬用人参について詳しく知ることができるおすすめのスポットです。

 

 

温州人参の成長軌跡について詳しく知ることができたりします。一年ものと六年ものは、同じ人参とは思えないほどに大違いですねー。

ミュージアムだけに、温州人参以外の薬用人参も陳列されていたり。

薬用人参など、私はこれまで縁のない生活を送ってきたのですが、効能は高いのかな。体のリズムを改善させたり、疲労回復の効果があるそうです。

人参に頼るくらい年をとったら、またお世話になる時が来るのかも知れません。

 

 

大根島の模型まで陳列されていました! といっても、こちらは大根島ではなく、隣の江島です。

 

 

人参入りのお茶を試飲することもできました。多少苦いです。良薬口に苦しというやつ?

温州人参ミュージアムは、おそらく日本でも大根島だけの大変ユニークなスポットです。これは是非とも行った方が良いと思いました。

 

◾️洞窟探検! 竜渓洞

 

 

大根島は火山活動の結果形成された火山島なので、火山活動の結果形成された洞窟が存在しています。

有名なのは、幽鬼洞と、こちらの「竜渓洞」。

幽鬼洞は現在立ち入り不可なのですが、竜渓洞は連絡をしておけば、管理人の方に案内していただけます。電話番号にかけると、10分くらいでやってきていただけました。

 

 

管理人はこちらの方。普段は小学校の先生をされているそうです。

ご覧のように、洞窟にすまうエビの話など、丁寧に解説してくれてありがたい限り。

 

 

靴を用意してくださった長靴に替えて、懐中電灯を持って、いざ洞窟探検に出発!!

 

 

ちなみに洞窟の内部から外を撮影すると、こんな感じ。外の光が眩しいです。この方が、よりエキサイティングですね!

 

 

懐中電灯で照らし出すと、洞窟の中にはかなりの広がりがあることは分かるのですが、動き回れるのはごく一部。

落石の危険があるので非常に危険だからそうです。上の写真のように屋根のようなものを洞内に設置して落石を防いでいるほどです。普通のガラスに見えるのですが、なんと防弾ガラスの150倍の強度があるそうで驚きです。

 

 

この釣り下がっているものはなんだと思います?

鐘乳石? いや、ここは鍾乳洞ではなく火山トンネルなのでそうではありません。答えは、雑草の根っこ。

洞窟の外に生えている雑草の根が、洞内にまで伸びていき、天井も超えて、洞窟内部まで届いているそうです!

ただの草の根でも、こうして眺めてみると、とても神秘的な感じがします。というか、草の根というものはこれほどに長いんですね。

 

 

洞窟の入り口から見渡せるのは、大根島の最高峰、大塚山。

この大塚山が火山島、大根島の象徴だそうです。

 

◾️謎の廃船

 

 

大根島には他にも不思議なスポットがあります。

湖に浮かぶこちらの残骸は、なんと廃船だそうです。1954年に防波堤代わりに船を沈めたのだとか。

半世紀以上が経った現在では、防波堤というより、よくわからないクジラの遺骸のようになっていますが・・・笑  貴重なスポットであることに変わりはありません。

沖合の小さな神社とのコントラストが、さらに面白いですね。とても謎めいたスポットです。

大根島は、あまり有名ではありませんが、とても楽しいスポットがたくさんあることが少しは伝えられたことと思います。中海の湖島、大根島へと是非足を延ばしてみてくださいねー。

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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