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古事記「天岩戸伝説」の残る沖縄最北端の離島、伊平屋島を訪問。

こんにちは。今回の記事では沖縄の離島、伊平屋島について扱いたいと思います。伊平屋島は沖縄の島にして、古事記の「天岩戸伝説」の残る不思議な島で。とにかく景色が綺麗で、色々と見所が多い島ですので、楽しみにご覧下さい!

 

■フェリーで伊平屋島へ渡る

 

 

伊平屋島には飛行機は出ていないので、フェリーで向かう必要があります。やんばるの運天港から船が出ます。運天港からは、隣の伊是名島にも船が出ますが、それぞれ別の船です。

一緒に回ってくれればもっと便利だとも思いますが、それぞれ別の町が船を運営しています。琉球王朝時代の昔ですが、伊是名島は第二尚氏王朝の尚円王の出身島で、伊平屋島は第一尚氏王朝、尚巴志の祖先の出身島。第二尚氏は第一尚氏にクーデターを起こして王朝を乗っ取ったので、仲が良くないという説も、一部ではささやかれています苦笑

 

フェリーに乗ったら、甲板に出て海でも眺めながら、島への到着を心待ちにしましょう。

 

 

曇っているので海の色が映えないのが残念ですが、伊平屋島がおぼろに見えてきました。この島影を眺めるのも、島旅の楽しみの一つだと思います。

 

 

入港間近。

 

■港のすぐそば、民俗資料館で島の事を知る。

 

こうして伊平屋島に到着した訳ですが、島に着いたのは夕方。島内観光は翌日に回して、閉館が差し迫った民俗資料館に向かいました。

 

 

島の地理や歴史について、広範的に分かります。伊平屋島の模型。細長い島で、山も多い。

 

 

「アメリカ世」の頃の島の写真だそう。今では忘れられがちですが、伊平屋も沖縄なので、アメリカの支配下に置かれていたのです。写真にはアメリカ人らしき人も写りこんでいるようです。

 

 

「てるしの」島なんて、言われるみたいです。太陽神という意味だとか。素敵な言葉ですね。なぜ太陽の島なのか、説明はされていませんでしたが。

 

 

こちらは中学校。かなり規模が大きくゆったりとしています。離島の学校とか、楽しそうだなあ。

 

■天岩戸神社、クマヤ洞窟

 

 

翌日、朝方の島内を探索始め。伊平屋島は「沖縄有数の米どころ」。離島には珍しく、コメ作りが盛んです。季節は冬に近い秋なので、もう収穫は終わっていました。もう少し前だと、黄金の稲穂が風にそよぐ光景が見られたでしょう。

 

 

こちらが、「伊平屋天岩戸神社」。天岩戸といえば、もちろん天照大神(あまてらすおおみかみ)の天岩戸伝説です。太陽の神が岩陰に篭ってしまい、世界が真っ暗になったという、有名な話です。

 

 

島の北側にある「クマヤ洞窟」が、その舞台と言われています。

 

 

神秘的な雰囲気。伊平屋島は沖縄でも最北端にある離島なので、日本神話の要素が残っていたるするのかも知れません。沖縄が天岩戸だったとしたならば、神様も楽しそうかな・・・笑

 

■念頭平松

 

 

沖縄は、琉球松といって、松の名所でもありますが、こちらの「念頭平松」は一見の価値あり。

柵で囲われているので遠くから見る形になりますが、綺麗に管理されている事が分かります。木の丈もかなり高い。

道を舗装していて、工事現場のおじさんと話したのですが、昔は関西の方で暮らした事があると言って下さり、親近感を覚えました。

 

 

島の西側には、人気のない美しい海も広がります。

 

 

今回島へと足を延ばして分かったのですが、伊平屋島の風景は沖縄の中でも素晴らしいです。自然の造形美というか、海の綺麗さでも指折り。

ゴートゥートラベル(懐かしい・・・)の期間に訪れたのですが、観光客の数もまばら。秘境感を堪能するという意味では、とても良い時期と言えたかも知れません。

人気のない砂浜に、空き瓶が転がっている。中に手紙でも入っていれば、完璧だったのにな。

 

■島の南端、野甫島を見渡す

 

 

こちらは、北側から回り込んで、島の最南端。太陽も高く昇りはじめ、ますます海が光り輝いてきました。橋で繋がっているのは、野甫島という小さな島です。

 

 

沖縄の島らしい、エメラルドブルーです。ずっと眺めていたくなる、真っ青な海。

 

■第一尚氏始祖、屋蔵大主の墓

 

 

前半の方でちらと触れましたが、伊平屋島は第一尚氏の先祖の墓。琉球を始めて統一したのは、尚巴志ですが、彼の先祖はこの島に暮らしていました。ですので、伊平屋島こそ、琉球王国始まりの島と言えそうです。出来たら参拝しましょう。

 

■「虎頭岩」から、集落を眺める

 

今回島を訪れてから発見した場所なのですが、「虎頭岩(とらずいわ)」には登った方が良いです。

港のすぐそばにある小高い丘です。

 

 

こちらの学校の奥に見える、険しい岩山。平地から急に切り立っているので、トレードマーク的存在というか、よく目立ちます。

 

 

登山していくと、山頂に到着。ミニ鳥居がかわいらしい。

 

 

岩の上からは、集落全体が見渡せます。壮観!!

こうしてみると、やはり伊平屋島はこじんまりとした島だなあと。人口は1400人くらいだそうです。

海は遥か彼方まで晴れ渡り、とても良い眺め。

伊平屋島、まだ他にも名所はあるのですが、このあたりで。是非とも足を運んでみてください。沖縄の島の中でも、ひときわ海の美しき島です。そして秘境感を求めていくなら抜群に向いているだろうと感じました。

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