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カベール岬の向こうはニライカナイ!?「イザイホー」の久高島!!

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、沖縄県の聖なる島、久高島(くだかじま)を扱いたいと思います。

【久高島情報】

《アクセス》南城市の安座間(あざま)港までバス。そこからフェリー、または高速船。いずれも短時間。

《宿泊》宿泊施設数カ所あり

《食事》そば屋、カフェなど数軒

 

◾️久高島

 

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青マルで囲まれているのが、久高島。ご覧のように沖縄本島南部の東に浮かぶ島です。

 

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細長い島で、人口は200人程度です。実に小さな離島なのですが、沖縄にとっては特別に重要な島です。

 

「神の島」として扱われ、島全体が神聖な土地とされているのですね。特に琉球王国時代においては、王国から手厚く扱われていました。

 

◾️ニライカナイの島

 

なぜ神聖な土地とされたかというと、南西諸島において楽土とされているニライカナイにつながる島とされていたからです。「ニライカナイ」。沖縄の東の方角に存在すると古くから考えられてきた楽土です。

ニライカナイについてはこの記事へどうぞ

http://ritou-navi.com/2015/07/3

 

久高島はニライカナイの方角とされた沖縄の東の海に浮かぶ島なので、ニライカナイへの窓口として、聖地とされてきたのです。また久高島は、琉球の創生神話における創造神であるアマミキヨが最初に降り立った島とされ、その文脈においても特殊な地位を占めています。

 

◾️久高島へのアクセス

 

久高島には行くには、沖縄本島の安座間(あざま)の港から、船に乗る必要があります。高速船だと15分程度で着きます。

 

久高海運

http://kudakakaiun.web.fc2.com/access.html

 

◾️斎場御嶽(せいふぁーうたき)

 

安座間の港の近くには、世界遺産「斎場御嶽(せいふぁーあうたき)」があります。琉球王国においては、ここも聖地とされてきました。

 

御嶽(うたき)というのは、「神の住まう神聖な場所」という意味。神聖な場所といっても、特に何もなく、森の中に空間がぽっかりと空いているだけなのですが。沖縄の島々には、どこにでもある神社のようなところです。

 

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どう考えても精霊が住んでいそうな、澄み切った雰囲気が漂っています。やはり特別な場所なのでしょうね。

 

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この斎場御嶽からは、久高島の島影を眺めることができます。写真だと右手に写っているのですが、平坦な島なので、見えにくいです。

 

◾️久高島に到着

 

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船は久高島の西側に着きます。上陸すると、そこには小さな集落がありました。私はレンタサイクルを借りて、島の東側の先まで行ってみることにしました。集落を超えると、その先には一本道と森が広がっているばかりです。

 

◾️シンプルな一本道

 

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なんとシンプルで美しい景色でしょうか!

 

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どんどん走っていっても、この景色。奥の方まで来ると、電信柱すらない。この単調さ、気持ちが良いです。

 

さらに奥へ奥へと、久高島の一本道は伸びていきます。この先に何があるのか、期待をさせるような、そんな構造。

 

◾️立ち入り禁止の御嶽

 

 

道沿いに、小さな御嶽がありました。フボー御嶽という御嶽です。しかし「立ち入り禁止」とはっきりと書かれているので、入ることはできませんでした。見た所、森の中にちょっとした小道が伸びているだけです。

 

◾️「何もない」のが美点の御嶽

 

沖縄の御嶽は、本当に何もなく、森の中にぽっかりと空間が空いているだけです。空間があるだけ。

 

本土においては、神聖なところって、出雲大社しかり、伊勢神宮しかり、立派な建物が大抵建てられているじゃないですか。

でも御嶽はそうではありません。そこには建築物という「モノ」はなく、「無」があるのです。「無」が「ある」って、変な言い方ですが。

 

この南西諸島流の聖域への考え方が、私は好きです。聖地を変に権威付けようとしないのですね。そして久高島というところも、実に何もない島。ただ森と小道があるだけです。

 

そういう意味でも、聖なる島としてふさわしいと思います。

もしきらびやかな寺のようなものが立っていたら、なんだか島内がごちゃごちゃとして、この雰囲気はダメになってしまうでしょう。

久高島は、余計なものを作らなくても十分美しいなのです。古来沖縄に住まった人たちは、そのことを知っていたのかも知れません。

 

◾️カーベル岬に到着!

 

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とうとう、久高島の東側の果て、カベール岬にたどり着きました!

ここは、創造神、アマミキヨが地上に降り立った場所とされています。この海の明るさ、美しさを眺めると、伝説が本当であっても不思議ではない気がしてきます。

海の向こうには、沖縄本島がうかがえます。勝連(かつれん)半島です。

 

◾️イザイホー

 

この久高島では、イザイホーという儀式が開かれてきました。12年に一度の珍しい行事です。しかし1978年を最後にイザイホーは開かれていません。

 

イザイホーは、30代を迎えた既婚の女性が、普通の女性から神に仕える身へと変化を遂げるために行われる行事です。30代の既婚の女性であれば誰でも行事に参加したようです。つまり島の女性であれば、自動的に神に仕える身になったということですね。沖縄には「オナリ神信仰」という信仰があり、女性は神に仕える存在であると伝統的にされてきました。その伝統がイザイホーにも息づいています。

 

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こちらがイザイホーの様子。男子禁制だったそうです。写真を見ているだけで引きこまれるような、不思議に魅力に満ちた光景です。実際に見ることができれば、どれほど感銘を受けることでしょうか。ただおそらく男子禁制なのですけどね。

 

◾️亜熱帯植物も豊富

 

島には亜熱帯の植物も豊富で、島の風景を彩ります。

 

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アダン

 

 

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モンパノキ

 

他にもいろいろな植物があります。美しい亜熱帯の植生もまた、久高島の見所でしょう。

 

久高島、是非一度足を運んでみてください。「何もない」が故に満ち足りている。 そんなことが実感できる離島であると思います。

 

さあ、島旅に出ましょう!!

ritou-navi.com(離島ナビ)

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