「バリバリ岩」がその証拠!!赤道近くインドネシアからやって来た南大東島。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、南大東島の名所、「バリバリ岩」について書いてみたいと思います。
◾️不思議なスポット、バリバリ岩
こちらがバリバリ岩。南大東島の北端付近にあります。名前の由来は単純で、岩が両側に「バリバリ」割れているからです。わかりやすいですねー。
気持ちよく思われるようなさっぱりとした割れ方ですが、なぜバリバリ割れているか。それは「この島の地殻に左右に引っ張る力が働いている」のが理由。
南大東島は現在沖縄本島のほぼ東側に位置していますが、実は数千年前は赤道近く、なんと現在のインドネシアあたり、赤道近くにあったとされています。
南大東島、北大東島はもともとは、火山が海中から突き出して形成された火山島でした。
それがフィリピン海プレートに乗ってどんどんと北へと運ばれてきました。その間に火山は海中に沈んでいきましたが、代わりにサンゴ礁がその上に形成されて隆起サンゴ礁の島へと進化したのです。
つまり、南大東島が壮大な旅を続けてきた証拠が、このバリバリ岩なのです!!
なぜならこの割れ目こそ、南大東島の地殻に大きな力が働きつづけてきたことを示しているからです。
そしてこの風景、なんだか東南アジアというか、エキゾチックで日本離れしています。
沖縄本島とも、なんだかかなり雰囲気が違うような感じ。神秘的なものすら感じます。
この地形が沖縄本島にあれば間違いなく聖地の「御嶽(うたき)」になっていると思われますが、なぜかそうなっていません。
それには理由があって、南大東島は100年少し前まで全くの無人島だったからなんです。
「うふあがり島」という名で、南大東島は昔から沖縄では認識されてはいましたが、周囲が断崖に囲まれていることもあり人は誰も住んでいませんでした。だから御嶽も作られなかった訳です。
まさに絶海の孤島だったのですね!!
南大東島のこのエキゾチックな雰囲気。
それはこの南大東島が他の沖縄の離島とは出自が違うこと。つまり長らく無人島だったこと。そして熱帯地域からはるばる越してきた島であることと関係があるかも知れません。
例えるなら沖縄生え抜きのウチナー(沖縄人)ではなく、外国人みたいなものかも。
他の南西諸島とは違って、もっと南の熱帯地域の雰囲気を、どこかしらまとってるんです。
◾️天を目指して伸び続けた、ビロウの木
そしてこちらのビロウの木が、バリバリ岩の象徴。
岩の割れ目の底から生えていて、なんと岩の上まで葉を広げています。
普通のビロウの木と比べて、幹の長さが半端ないです。
幹はとてもひょろっとしていて、なんだかモヤシのよう。太陽光を求めてひたすら上の方へと伸びていったように見えます。
生命の偉大さとか、神秘を感じます。
岩の斜面には、オオタニワタリが密生しています。これも雰囲気を醸し出してる。
実際に訪れてみるとわかると思いますが、このバリバリ岩はかなり奥行きがあって数百メートルくらいあります。
入った時はもっと浅いかと思ったのですが、めっちゃ深いです。
◾️バリバリ岩の、奥の奥
奥の方はかなり狭まっていて、薄暗くなります。ここにしばらく佇んでいると、あの世にいってしまったような不思議な感覚になります。
そして最後は岩場になり、これ以上進めなくなります!
この先に何があるかはわかりませんでした。暗い闇がのぞいているばかり。もう行き止まりかも知れません。
南大東島の隠れスポット「バリバリ岩」。
大変面白いので是非行ってみてください。
ここは実際に訪れてこそ、その面白さがよく分かる所だと思います。