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秘境・トカラ列島を、まるで各駅停車のようにフェリー旅。

こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事ではトカラ列島のフェリー旅について取り上げたいと思います。

 

◾️日本最後の秘境?トカラ列島

 

 

トカラ列島。

その存在すら知らない人も大勢いると思いますので少し解説します。「トカラ」とカタカナ表記をされることが多いですが、外国ではないですよ。漢字表記だと、「吐噶喇」となります。漢字が難しすぎるので、カタカナ表記になっている訳です。その方がエキゾチックな響きがあって良いかも知れません。

 

トカラ列島は、鹿児島県の島々。行政上は「十島村」に所属します。場所としては、屋久島と奄美大島の中間に散らばる島々と考えれば分かりやすいと思います。

 

◾️アクセスも非常に大変

 

トカラ列島が「日本最後の秘境」とされるのは、まず飛行機便が一切ないことが理由だと考えられます。フェリーでしか行けない島々なんです。そしてそのフェリーも週に二便しか出ていない(!)。だから一度トカラの島々に入島すると次のフェリー便を待つしかなく(名瀬から引き返してくる船に乗るのでなければ、なんと四泊も滞在しなければならない)、時間的に非常にアクセスは大変なところです。

 

トカラ列島に行くには、鹿児島港から行くか、奄美大島の名瀬港から行くかの二通りの方法があります。いずれも深夜出発なので体力的にもきついです。

http://www.tokara.jp/access/ferry.html(フェリーの情報)

 

◾️まるで各駅停車の電車のようなフェリー

 

しかし私は実際にトカラ列島を旅してみて、それでもフェリーには是非乗ってみて欲しいと思いました。それだけの魅力があるからです。

 

 

こちらが、トカラ列島を行き来する「フェリーとから」。中規模のフェリーです。

フェリーとからの特色は、トカラ列島の有人島全てに停泊しながら鹿児島と名瀬の間を行き来すること。具体的には、口之島、中之島、諏訪之瀬(すわのせ)島、平(たいら)島、悪石島、子宝島、宝島の7島です。

この7つの島に各駅停車の電車のように全て停泊するんです。だからこのフェリーに乗れば、(名瀬、鹿児島あるいは宝島まで行くならば)トカラの島々を全て眺めることができるのです。そういう意味で値段も高いですが、それだけの価値はあるかと思います。

私は鹿児島港を出発して宝島で降りたので、全部見ることができました。順番に紹介していこうかと思います。

 

◾️トカラの玄関口、口之島

 

 

こちらが口之島(くちのしま)。火山島らしく、海から聳えています。

鹿児島港を深夜に出発して、翌朝一番最初に目にするのがこの島。つまり口之島はトカラ列島の玄関口と言えます。そういう訳で朝5時ととても早い時間に寄港し、私は目を覚ました時には既に島を出発した後でした。

だからこれは遠ざかっている時の写真です。朝日を受けて美しい。

 

◾️トカラ最大の島、中之島

 

 

次に到着するのは、トカラ列島では面積、人口共に最大の島。中之島(なかのしま)。口之島の時よりも周囲は遥かに明るくなっています。午前6時過ぎ頃。

 

 

しかしトカラ列島、十島村の中心の中之島にしてこの寂れ具合。トカラがいかに秘境であるかが伝わってきます。

 

◾️お土産販売やレストランも。「フェリーとから」

 

ここでフェリーとからの中の様子のご紹介!

 

 

フェリーとからは長時間運行する船なので(村営航路としては、日本最長時間)、色々と設備は整っています。

こちらはトカラのお土産。様々なトカラ列島のグッズを買い求めることができます。悪石島のボゼのTシャツとかもありました。

 

 

もちろんレストラン、食堂もあります。といっても冷凍食品の温めしか食べられませんが。それでもカップヌードルの販売しかない船も多いので助かります。

 

◾️火山の諏訪之瀬島

 

 

中之島を出航すると間も無く、前方に島が見えてきました。

 

 

断崖がそびえ、草木もまばら。赤茶けた山肌が露出しています。まるで無人島のような様相ですが、ことらは諏訪之瀬島(すわのせじま)。人が定住しています。

 

 

この諏訪之瀬島の御岳(799m)はそう昔でない時代に大噴火を起こしたことがあり、今では周囲は立ち入り禁止になっているそうな。

今でも御岳から火山の白い煙が立ち上っているのが、海の上から確認できました。

 

 

こんな諏訪之瀬島ですが、ちゃんと港もあり、人も限られたエリアですが定住しています。人口は約70人しかいないようですが。人は少なくても、無人島とは大違い。なんだか安心しました。

 

◾️平家落人の平島

 

 

次は少し外れたところにある平(たいら)島。見るからに恐ろしい断崖が周囲を取り囲んでいます。

平島の名称の由来は、平家の落人が住み着いたことによるものだとか。日本本土からはるばるトカラにまでたどりついたとは、なんだか驚きです。

 

 

 

落人が身を隠すにはまさにもってこいの秘境感溢れる島。しかしこの島にも港があり、そして人の暮らしがあります。人口も60人程度いるとか。

 

 

平家伝説ゆかりのスポットが多く、古来の儀式も残されているようなので、是非一度訪れてみたいと思いました。今回は通り過ぎるだけですが。

 

◾️ボゼの悪石島

 

 

次の島も、海にそびえる山のような断崖の島。トカラ列島の中でも有名な悪石島(あくせきじま)です。

 

 

まさに崩れてきそうな断崖。コンクリートで舗装されています。こんな島にも人はやはり住んでいるのか。

 

 

歓迎看板にもなっていますが、悪石島で有名なのは「ボゼ」。

夏頃のお祭りでは、まるで東南アジアか熱帯地域の習俗を彷彿させる不思議な出で立ちの三人の「ボゼ神」が集落を暴れまわります。このボゼは集落の厄を祓い、福をもたらす来訪神だそうです。ここもボゼ祭りの時に行ってみたいと思っています。

 

◾️サンゴ礁の子宝島

 

 

次の島は、今までの島とはかなり雰囲気が違います。かなり平らな島。これは子宝島と言います。

 

 

これまで見てきた火山島と異なり、子宝島はサンゴ礁が隆起してできた島なので、海もいい色をしています。ダイビングスポットもあるよう。

 

◾️終点、宝島

 

 

こちらがトカラ列島最後に寄港する宝島。港そばの壁には海底都市をイメージした不思議な壁画が用意されていて、賑やかに出迎えてくれます。

 

私はこの宝島が目的地だったので、ここで降りました。この後フェリーは奄美大島の名瀬に向けて進んでいきます。

宝島の記事はこちらを!!http://ritou-navi.com/2017/06/01/takarajima/

 

◾️「フェリーとから」に是非乗ってみてほしい!

 

フェリーとからのトカラ列島の島旅をしばらく紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

乗るだけでトカラ列島のおおまかな様子が分かってくる楽しい船なので、是非乗船してみてほしいです。週に二回しか運行していないので、かなり時間のある時でなければなかなか難しいとは思いますが、そこはなんとかやりくりして。

日本に離島は多いですが、これだけの秘境感を味わうことができ、そして次々と島を回ることができるエリアというのは、ちょっと思いつきません。トカラ列島、それは特別な島々なのです。

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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