生きたハブと会える?奄美大島の隠れスポット「ハブセンター」へ行く!!
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、奄美大島のハブセンターを訪れた時の様子について扱いたいと思います。奄美大島と言えば、ハブ!!
◾️奄美大島の隠れ名所(?)ハブセンター
ハブセンター。それはその名の通り、「ハブ」の「センター」。おそらく日本でも数少ない、猛毒の蛇ハブを専門とした資料館です。
場所は名瀬市街から少々北西に進んだあたりにあります。少し丘の上にあるので分かりにくいかもしれないですが。ここでは生きたハブに会えるんです。
といっても、人間に災いをもたらしがちなので、わざわざ会いたいと思われる生き物であるかは不明ですが(!)
しかし資料館なので、入場者が噛まれないように安全対策はばっちりに違いありません。
◾️ハブのビデオを視聴
ハブセンターの入場料は500円。入場すると、さっそく実物のハブに会えるのかと思いきや、まずはハブを弄びながらその生態について細かく説明しているビデオを視聴することになりました。
このビデオの雰囲気もそうなのですが、この資料館自体がすこぶる古風というか、昭和の香りに満ちていて何とも言えない雰囲気が漂っています。それもそのはず、このハブセンターは1974年開業という、歴史のある資料館なのです。もう半世紀近くの伝統があります。
時間が遅いこともあってか、私以外に入場者は1人もいませんでした。受付のおばさまに伺ったところ、普段もあまり入場者はいないようです。
まさにこここそ、奄美大島の隠れスポットなのらしい。
まあはるばる奄美大島に来てやることと言えば、金作原原生林のトレッキングだったり、大島海峡でのダイビングに違いないので、ハブセンターにわざわざ訪れようとする人は少数派に違いありません。
◾️ハブに噛まれたら?
ハブに噛まれた時の対策も掲示されていました。
要約すると、「毒をその場でなるべく吸い出して、早く病院に行こう!」ということですね。
ハブは噛まれると死亡するイメージがありますが、死亡する事例は最近ではほぼないようです。10年に1人くらいだとか。
しかし噛まれるのは非常にまずいことには違いないので、対策をしなければなりません。
島の人たちのハブ対策、それは「そもそもハブに出会わないこと」。
シンプルですが、最適解に違いありません。出くわさなければ、噛まれることは絶対にないのですから。
ハブに出会わないために、まずは山に入らない。奄美大島には山が豊かなのに山菜料理がないらしいですが、それは山菜を取りに行くとハブに出会ってしまうから。
また集落の通りには、生垣や花壇を作りません。なぜなら隙間がハブの隠れ家になってしまうからです。
◾️ハブがいない島!
南西諸島と言えば、どこにでもハブがいるようなイメージがついていますが、実はそうではありません。ハブがいない島というのが、結構あるんです。
奄美群島の内、ハブのいる島は、奄美大島・加計呂麻 島・請 島・与路 島・徳之島。逆にいない島は、沖永良部島、与論島、そして喜界島。
なぜ沖永良部、与論、喜界にハブがいないのか、その理由は隆起サンゴ礁の島だからと言われています。奄美の島々は大昔水位が低かった時代には大陸と繋がっていて、そこからハブがやってきました。しかし隆起サンゴ礁の島はその後に隆起してできた離島なので、ハブが生息していないのではないか?ということです。しかし沖縄では隆起サンゴ礁の島でも生息していたりするので、詳しいところは不明です。
◾️とうとう生きたハブにご対面。
ビデオを見終わると、地下室に案内されました。地下室には「ハブ槽」が数多く並んでいました。そしてついに生きたハブとご対面!!
おそらく初めて目にするハブは、とぐろを巻いていて、想像以上にデカい。こんなんに噛まれたらそりゃ大事になるわ、と思わせる風貌。
一口にハブと言っても、種類は様々なよう。じっとしているので剥製かと思いきや、急に頭をもたげたりするので恐ろしいことこの上ないです。もっとも厳重に管理されているので、噛まれる心配はないのですが。
ハブは生まれた直後から成体と変わらぬ毒性を持ち、また飲まず食わずでも半年から一年くらいは生きられるそうです。そして体もデカイ。恐るべき生命力の持ち主です。
生きたハブだけでなく、ホルマリン漬けも。独特な臭気が漂っています。・・・良い匂いではありませんよ笑
◾️奄美大島に来たら、ハブセンターにも立ち寄ろう!
最後にお土産物コーナーに寄ると、口を大きく開いたハブの剥製。噛み付くと、きばの先から猛毒が放出されるらしいです。
ハブ酒も置いてありました。ハブの生命力の強さを分けてもらえることでしょう(飲みませんでしたが)。
奄美とハブ。この関係は切ってもきれないということが、ひしひしと伝わってきました。ハブが人間にとってほぼ害にしかならないとしても。
もしハブがいなければ、奄美の歴史や文化自体が色々な意味で変わっていそうです。奄美を表すモノの中では地味な方かもしれませんが、それくらい重要な地位を占めているようです。
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