奄美大島随一のスポット「金作原原生林」を歩いてみた!ヒカゲヘゴ茂る魅惑の森。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事は奄美大島の一大スポット。金作原(きんさくばる)原生林を扱います。最近奄美の記事が続いていますが、四月の奄美旅を消化しております・・・笑
◾️奄美群島を襲った重油漂着事件!
金作原原生林を観光するには、必ずツアーに申し込むことをおすすめします。というのも、原生林までの道が入り組んでいて分かりにくいし、いざ森を散策しても素人では分かりにくいこと間違いないからです。
そしてツアーに申し込むと宿の前まで迎えに来てくれるので、とても楽です。朝、宿の前で待っていると、海に近かったので浜辺にドラム缶など怪しげなものを見つけました。
実はこれ、今年2018年1月に中国沖で起きた、重油タンカー沈没事件の漂着油を回収するためのもの。
東シナ海に大量の重油が流れ出し、奄美群島やトカラ列島の島々の浜辺に真っ黒の重油が漂着しました。回収するのは相当大変だったのです。4月には浜辺はほぼ綺麗になったのでひとまず安心しました。海洋汚染も気になります。
この事件は規模が大きかった割には、メディアで不思議なほど取り上げられなかったので知らない人も多いと思います。太平洋では史上最悪の重油流出事故らしいですよ!!
詳しくはこちらのニュースを→https://news.yahoo.co.jp/byline/katsukawatoshio/20180202-00081143/
◾️金作原原生林へ!!
ワゴン車が直に到着し、いよいよ原生林へ向けて出発です。
途中、写真のような興味深い設備を通り過ぎました。ガイドの人によると、カラスを捕らえるために設けられているそうです。本土にも昔はあったらしいですが、現代ではほぼ目にしませんね!
こちらが金作原原生林の入り口。車が立ち入りできないようにゲートが設けられています。どんな森が広がっているのだろう、ワクワクとしてきますね。
◾️ヒカゲヘゴの森
金作原原生林をしばらく歩いて行くと、頭上にこんな素敵な光景が広がります!!
恐竜時代を彷彿とさせる風貌で、豊かな葉っぱを四方八方に広げる巨大な植物。これがこの森を象徴するヒカゲヘゴです。
シダ科の植物です。一見樹そのものですが、シダの仲間なんですね。驚き。
葉っぱな太陽光を遮り、まるで影絵のような美しさ。奄美大島ではヒカゲヘゴをあちこちで見かけますが、この原生林で眺めると迫力が強く、また格別です。金作原原生林を案内するポスターなどでも、この光景は作られているようです。
この金作原原生林は、なんだか涼しいです。そして湿気ています。森が覆いになって水蒸気を止め、冷却効果があるそうです。標高が高いこともあり、夏真っ盛りでも涼しいのだとか。
◾️腐敗したヒカゲヘゴの幹
こちらは、ひっそりと倒れているヒカゲヘゴの幹。よく見るとドーナツのように内側が空洞になっています。立派に見えるヘゴの幹ですが、中はスカスカになっているという意外な事実です。
こちらはヒカゲヘゴの幹のアップですが、細かい筋が密集して幹のような構造を作り出しているのが分かります。
年輪を重ねていく広葉樹林などとは、根本的に構造が違うことが分かります。つまり、ヒカゲヘゴは樹ではないんですね。
◾️マングース捕獲器
森の中んはT字型の不思議な物体が落ちていました。これはゴミではなく、マングース捕獲器。森に住まう原生林を捕らえるためにわざわざ設置されているのです。
マングースは元々奄美の森にはいませんでした。マングースはハブやネズミを退治することを目的にして奄美大島に放されたそうです。マングースとハブの戦いは有名ですしね。
しかしマングースは昼に行動するのに対し、ハブは夜行性。つまりマングースはハブを食べることはなく、代わりに他の動物がマングースに捕獲されることになったのです。その犠牲になったのが、絶滅危惧種のアマミノクロウサギ。
奄美大島の森の生態系を守るためにも、世界遺産にしていく上でも、マングースを退治する必要性が生まれました。それで設置されているという訳ですね。多く捕まえられると良いのですが。
◾️オキナワウラジロガシの板根
森の中には、ヒカゲヘゴの他にも面白い樹がありました。こちらはオキナワウラジロガシという植物。
板状に根を張り出す板根(ばんこん)という面白い特徴があります。
立て看板も作られていました。板根は亜熱帯から南の樹々にはよくある特徴だそうです。
南方の樹は成長が早く大きくなり、一方表土が浅いために根を深くまで伸ばすことが出来ないために、こうして根を張ることで樹を支えているそうです。
◾️金作原の鳥たち
画質が良くないので見えにくいのですが、写真の中央に写りこんでいるのは奄美大島を象徴する鳥、ルリカケスです。
こんな美しい容姿の鳥です。こう見えてカラスの仲間というから、驚き。
樹の上にも鳥がいるのを、ガイドさんが見つけてくれました。こちらはズアカアオバト。アオバトと言いますが、全身が明るい緑色の美しい鳥。営巣して、雛を育てているそうです。
◾️ムーミンにも出てくる? ギンリョウソウ
こちらのコケの間に生えている、奇妙な草はギンリョウソウと呼ぶらしいです。漢字で書くと「銀竜草」だとか。
なかなか見かけないような、珍しい風貌です。これはアニメ「ムーミン」に登場するニョロニョロのモデルだと言われています。
こちらが、そのニョロニョロ。確かに似ている??
以上、金作原原生林でした。素人の紹介ですが、その魅力が少しは伝わりましたでしょうか?
実際に行かれて森を体感されることをおすすめします!! 行きましょう、奄美大島。数年後には世界遺産になっているかも知れません。
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