船舶関係

地球一周の船旅・ピースボートに乗ってきました!船内あれこれレポートと船旅感想(2)

こんにちは、ドクターリトーです。前回は地球一周の船旅で有名なピースボートの船旅についてあれこれ書ましたが、その続きです。スエズ・パナマ運河なども紹介しますので、お楽しみに。

 

⬛️SDGsの取り組み

 

ピースボートの取り組みとして重要視されていたように感じたのは「SDGsの啓蒙活動」です。

 

 

船の側面にもこんなマークが描かれており、ピースボートスタッフもよくこのワッペンを身につけているのを見かけます。これは「SDGs(エスディージーズ)」のシンボルマークです。

SDGsとはなんのことかと言いますと、「2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標」のことです。

Sustainable Development Goals」の略で、最近ニュースなどで耳にすることの多い「持続可能な開発」を指します。17の目標があるそうで、「貧困をなくそう」や「全ての人に健康と福祉を」などです。

ピースボートはニューヨークに寄港した際に、国連と共同で会議をやったそうですし、いかにも相性の良さそうなテーマであると感じました。

地球大学」という、若者たちが現在の地球が抱える諸問題について考えることを目的にした有料の特別プログラムがあるのですが、その受講者たちもSDGsについて語っていたりしました。ちなみに有料プログラムというのは他にもあり、「GET」プログラムという英語やスペイン語の上達を目指すコースがあります。これは相当多くの人が参加していました。他には高知のよさこい踊りを学ぶ「ほにや丸」とかですね。

 

⬛️自主企画が盛りだくさん

 

ピースボートの船旅が他のクルーズ企画とおそらく大きく異なる特徴の一つに、「自主企画」があります。自主企画とは、「乗船者自身が企画を作って発表すること」です。

ピースボート側が一方的にイベントを作って乗船者を楽しませるのではなく、参加者が自らの得意分野などを発表することで船旅を盛り上げようという感じですかね。

乗船者が1000人もいると実に色んな職業や趣味の人がいる訳で、バラエティに富んだ自主企画が生まれることになります。蝶の話だったり、カップラーメンの話。音楽をただ聞くとか、自衛隊の話、医学の話など実に様々。まあ自分の好きなこと話すのって、楽しいですからね。

私も島好きとして、「離島企画」として離島クイズや、小笠原諸島や大東諸島など日本の離島旅紹介をしてみました。何度も発表していると、次第にファンというか固定客がついて、いつも来てくれるようになるのが面白かったりします。粗末な発表で楽しんでもらえたようで何よりです。

自主企画に限らず「皆で旅を盛り上げよう」という姿勢はピースボートの特色であり、プラス面であると同時にマイナス面でもあると思います。船旅自体のサービスの質が総じて低く、乗客に丸投げというか、上手く利用しているみたいな面も垣間見えるので。まあ乗船代自体が他のクルーズに比べて格安なので仕方ないでしょう。

 

⬛️船上運動会

 

3ヶ月半の船旅では様々な催しがありますが、一番規模の大きなイベントと言えば「船上運動会」でしょう。

乗客たちが主体になって、赤・青・黄・緑の四色に分かれて、運動会に取り組みます。応援合戦が一番力が入っており、運動会当日のかなり前から応援の練習が始まります。甲板はとても暑いので、練習に参加するのは大変です。私も参加したのですが、途中脱走したり。

 

 

9階の甲板は決して広いとは言えませんが、最大限に場所をとって綱引きや障害物競走などが行われます。

本当に凄く盛り上がっていました。私も綱引きは出場しました。船内生活では運動不足になりがちなので、運動会は体を動かす良い機会でした。

 

⬛️航海の雑学、デッキ見学

 

船内企画の中で、かなり面白く感じたのは「航海の雑学」です。

船の経験の長い船長格の代表が、船旅のあれこれについて詳しく解説してくれる講座。名前忘れたのですが、かなり髭が豊かでいかにも海の男とった風貌で、なんか好きな人でした。

 

 

オーシャンドリーム号が通る航路や、航路上の見ものなどについて解説してくれます。

 

 

赤緯(太陽の緯度)と地球上の立ち位置の緯度が同じになると、影が見えなくなる現象が起きるらしい。

 

 

こんな感じで、影がすっかり消えています。

紅海上で見られたらしいですが、忘れていて見逃してしまいました。

 

 

グリーンフラッシュという珍しい現象も起きるようです。

例の代表が案内してくれる「デッキ見学会」もなかなか面白いものでした。

 

 

船といえば舵輪がついているとイメージされますが、現代の船は操縦士が舵取りしなくても、無人で動きます。コンピュータ制御ですね。GPSによって航路も正確に表示されます。ロマンがなくて、現実的すぎる航海にも思われますが、これがまさに現代の航海です。

 

 

上にくるめられて並んでいるのは、国際信号旗。国際的に通用するもので、旗のそれぞれに意味があります。東郷平八郎で有名な「Z旗」も信号旗の一つ。

ちなみに船では聞き違いを防ぐために、アルファベットを言葉に置き換えるという習慣があります。例えば、船に危険が迫った時は「ブラボータンゴ」というのですが(この船内放送は航海中に実際にありました!)

ブラボー=B  タンゴ=T のアルファベットに対応するそうです。

「BT」とは「やばいやつがきた」という意味。アルファベットだけでいうと聞き違いが生じやすいので、わざわざ単語で言い換えて、聞き違いを防ぐシステムのようです。

 

⬛️時々船にやってきた素敵なゲストたち

 

 

クルーズ中に「まさか!」の自体がありまして、それはアメリカ(トランプ大統領)の突然の思いつきによって、アメリカに入港したクルーズ船がキューバにも入港することを禁止する法律が発布されたことでした。しかも猶予なしで。

キューバに最初は寄港する予定だったのですが、突然無理になり、代わりにジャマイカのキングストンに入港することに。しかもキューバに寄港する数日前の話。変更を伝える船内放送があった際、「なんじゃそりゃ」と始めは耳を疑いました。

ジャマイカは、大麻がほぼ合法化されているクレイジーな国で、危険度も相当高いです。そんな国に行って大丈夫かなと正直思いましたが、思いの外楽しかったです(ジャマイカについては、また「海外の島」の記事で扱う予定です)。むしろキューバよりも良かったかも、と思えたくらい。

ジャマイカといえばレゲエ発祥の国で、著名なボブ・マーリンを生み出した土地です。

 

 

ジャマイカで有名なミュージシャンが寄港日の夜に乗船して、コンサートが開かれました。

これはとても盛り上がって、私もプールサイドまで後半進出しました・・・笑

 

 

こちらはイースター島での催し。

ほぼ全裸に近いスタイルですが、全身に粉を塗り模様を描いた現地の方が踊りを披露してくださいました。

不思議な言語で何か叫びながら、引っ張るような動作などを繰り返す一風変わった舞踏でした。こんな踊りを見たのはもちろん初めてで、とても印象深かったです。

 

 

現地の伝統舞踊だけでなく、今風のライブも。舞台の前方で踊る少女が可憐でした。こういう「ご当地ライブ」はとても楽しいものですねー。

 

⬛️スエズ運河とパナマ運河

 

 

世界の二大運河といえば、エジプトの「スエズ運河」とパナマの「パナマ運河」です。

101回クルーズではこの両方を通りました。二つの運河は世界二大と並び称されていますが、実際に通ってみた印象は真逆というか、対照的でした。

上の写真はスエズ運河の方。

運河というと何か特別なものをイメージしていましたが、実感は「大きな川」という感じ。大きな川の周りは一面、肌色の砂漠が広がっています。前方の橋は「スエズ運河橋」という橋ですが、実は特別な橋。

 

 

日本の援助で建設されたので、日本とエジプトの国旗が並列されています。・・・日の丸は色あせて消えかかっていますが・・・笑

 

 

こちらはパナマ運河。

パナマ運河は高低差があるので(標高の高い位置にある湖まで船を持ち上げなければならない)、それを埋めるために開門式の水路に水を貯めていき水位をあげ、少しずつ船を上昇させていきます。

他の船も順番に水路を通っていくのが見えます。パナマ運河の方が「運河」感が強く出ているように思います。

ただの地形構造の違いに過ぎないのかもしれないですが。

 

 

そんなに幅の大きくない水路を、小さな車が綱で引っ張って船を動かしていきます。結構感動的な光景です。

 

 

パナマ運河の両側には、豊かな熱帯雨林が広がります。とても豊潤な土地です。途中でスコールも降ってきました。

一面砂漠のスエズ運河とは、ここも対照的です。砂漠気候と熱帯気候の違い。

 

⬛️赤道通過記念日

 

 

パナマ運河を越えて南半球に船は突入したわけですが、「赤道通過記念日」という非常に下らないイベントがありました。

赤道だけに「赤」にかけて、赤い服を着て皆で集合写真を撮ろうという企画。

 

 

しかしそれなりに皆楽しんでいました。写真は「赤道マン」の戦いの様子(どんな筋書だったのかは忘れました・・・苦笑)

赤道だからといって、赤い線が引いてあるわけではありません。当然。海は真っ青です。

 

⬛️完全皆既日食

 

 

101回クルーズでは極めて特別なイベントがありまして、それは南太平洋で「完全皆既日食」が見られることです。

完全皆既日食とは、月が完全に太陽を覆い尽くしててしまい、昼間でも薄暗くなる現象。毎年地球のどこかでは起こっているらしいですが、一つの土地で見られる機会は相当長い期間を待たないとないそうです。

皆甲板で、皆既日食の始まりを待ってスタンバイしています。

日食が少しずつ始まり、太陽が三日月のように欠け、あたりが徐々に薄暗くなってきます。

 

 

こちらが、皆既日食の決定的瞬間!!

太陽の真ん中が真っ黒になっています。これは新月です。周りが真っ白くなっているのは、コロナという太陽を取り巻く希薄なガスです。普段は太陽光でまともに見ることはできないのですが、日食の時だけ目にすることができる珍しい代物だそうです。

 

 

いやー、あまりにも神々しい姿です。

完全皆既日食を一度目撃すると、ずっと日食を追い続ける「日食病」になる人もいるらしいのですが、その感覚も少し分かる気がしました。まるで指輪のような綺麗なリング。

こんなものを見る機会があるとは思わなかった。いいものを見ました。

 

⬛️グレートバリアリーフ

 

 

オーストラリアでは有名なグレートバリアリーフ(大堡礁)も通過しました。

 

 

8階の通路沿いの壁にいつもこうして船が通る航路を記した海図が貼り出されるのですが、オーストラリア付近を航行していた時のもの。

 

 

ブリスベンとケアンズの間、ホイットサンディ諸島という島々のあたりのグレートバリアリーフを通過しました。

 

 

グレートバリアリーフというと、サンゴ礁に熱帯魚がうじゃうじゃ・・・という光景を想像していたのですが、こんなに大きな船がサンゴ礁の上を通る訳もなく、淡い色の浅瀬を通過するだけでした。

それでも、爽快な場所でしたね。海と島がたくさんある風景は、まるで日本に帰国したのではないかと思わせるようでした。朝方に入ってお昼くらいには、グレートバリアリーフは抜けてました。グレートバリアリーフ自体は日本列島に匹敵するほどの広がりがあるそうです。

 

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⬛️ピースボートに乗るべきか? 感じた問題点・矛盾点など。

 

ここまでは旅の具体的な様子や感想について、おおまかにポジティブに書いてきましたが、ピースボートの船旅に対して感じたことは必ずしもポジティブなものだけではありません。むしろネガティブな面も多かったです。今後の乗船を考えられている方もいらっしゃるかと思うので、参考になるかと思います。

これから、船旅において感じた問題点や矛盾点について正直に記していきたいと思います。

 

⚫️発展途上国の人たちを搾取して成り立つ「平和の船旅」

 

船旅においてはレストランで働く人たちやハウスキーパーといった人々が欠かせない訳ですが、ピースボートで働いているそれらの方々はほぼ全てが発展途上国の人たち。具体的にはインドネシア人が多いそうです。これらの人たちはあまり休みを取ることも許されず、かなり厳しい条件で長時間働かされています。

彼ら発展途上国の人々がせわしなく働いている姿を見ると、「豊かで有利な立場にいる先進国の人間が、貧しいがゆえに低賃金労働に従事せざるをえない発展途上国の人々を酷使している」という地球規模の格差を垣間見ているような気分になります。正直私は彼らにかなり申し訳なく思いました。ピースボートの船旅が廉価な設定になっているのは、こういうところで節約しているからだと思いますが。

 

⚫️無償ボランティアに頼る、船内企画運営。乗客を「働かせる」!?

 

ピースボートでは、例えば「新聞部」や「エンタメ部」など「○○部」といった組織が多数あります。何をするのかというと、乗客たちに企画の仕事を分担してもらっているのです。もちろん強制ではなく本人の自主性に任せているのですが、これは率直に表現すると「ボランティアという名の無賃労働」です。

本人の自由に任せられてはいるのですが、何か「部」に入らないといけないような空気感を巧みに醸し出しているのです(私は入りませんでしたが)。本当にまるで学校の部活動のような感覚です。入らないと損してる、みたいな。一種の同調圧力みたいなものかなあ。

少なくとも、乗船料を払って乗船しているお客を「働かせる」。これはちょっとないのではないでしょうか。もちろん船旅を自分たちで動かしているという一体感を感じる(「みんなでつくる船旅」)という意義もあるのでしょうし、好きで取り組んでいる人も多いのでしょうが、これも経費削減のために体良く乗客を利用する手段のように傍目からは見えました。

 

⚫️低待遇で「回転率」の早いスタッフたち  若者は使い捨ての食い物?

 

ピースボートのスタッフたちは、かつて地球一周の船旅に乗船した若者たちから採用が行われているそうですが、信じられない薄給と待遇で使われているそうです。まあ彼らは自分の意志でやりがいをもって働いているので良いのですが(給料をもらいながら無償で地球一周できるし)、若いうちしか出来ない仕事ではあります。

結構激務ではあるのでついていけずにやめるスタッフが多く、だいたい三ヶ月で回転すると伺いました。これは彼らのことを真に考えていると言えるのでしょうか。すごい適当な印象を受けます。

このあたりも若者や外国人など、「弱者」をうまく利用して回している感じが付きまといます。使い捨てにして、食い物にしているというか。SDGsなど持続可能な発展や世界平和をうたっている割には、彼らの「持続可能な発展」について真摯に考えているようにはどうしても思えません。このあたりはピースボートの影の部分というか、とかく裏表が激しいように感じらてならない所です。もちろんどんな組織にも、問題はあるものですが。

 

⚫️冷房設備の不備、故障するトイレ・・・

 

老朽化する船船舶が年季が入っている理由により、オーシャンドリーム号の船内環境はお世辞にも良いとは言えません。

冷房はなぜか極端に暑くなったり寒くなったりします。特に7階のブロードウェイは冷房が効きすぎる傾向があり、毛布が備えてありますが、それでも寒いほどです。喉を痛めて風邪を引いたりする人が多く、咳をしていうる人が常に多いです。そして狭い船内を風邪が流行して、感染が拡大していきます。私も乗船期間中、おそらく空調が原因で、数回体調を崩しました。これは体の弱いご老人などには更にきついと思います。

またトイレの故障がとても多いのが特徴。だいたい数日に一回は必ずモノが流れなくなるなどのトラブルがあり、その度にハウスキーパーさんに来ていただきました。

 

⚫️異常に値の張るオプショナルツアー

 

オプショナルツアーといって寄港地でオプションのツーリズムがあるのですが、なぜか妙に価格が高いです。例えばイースター島を観光するだけで一人当たり2万円超。他の寄港地でも(コロンビアだったか)、バスを出して数キロ送り迎えするというだけで3500円(自分で行けば1000円未満で済む)など、異常にボッタクっている感じを常に受けました。また経験上、ツアー自体の質も決して良いとは言えないと思いました。土産物を買わせる時間が長かったり、ガイドはほぼ道案内だけだったりと。

おそらくオプショナルツアーで利益を出していこうという戦略(船代が安い分、ここで補う?)なのだと思いますが、とても露骨な感じがしました。

 

⚫️乗船客が船の容量に比して多すぎる。また中国系の方の割合が高くなっている。

 

オーシャンドリーム号は長期間使用されるクルーズ船の中ではそれほどサイズは大きくないですが、サイズに比して乗客数があまりにも多すぎ、船内はいつも混雑しています。

また昔は乗船客はほぼ日本人だけだったのですが、近頃は定員数を埋めるためか中国などにも盛んに営業をかけ、乗船客のかなりの部分が大陸系の方に置き換わっています。

日本人サイドの私からすると、中国語ができる訳でもないので交流するはずもなく、全くメリットを感じられません。没交流の巨大な異文化のセグメントが船内のかなりの部分を陣取っているという印象です。ブロードウェイで上映される映画も中文専用の日が多いので観られない日が多くなり、船内企画なども中文に訳す文時間が余計にかかったりします。

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ピースボートの船旅について感じたマイナス面はこれくらいですが、あくまで私個人の主観に過ぎません。人によって感じ方は違うと思いますので、一つの意見として参考になれば良いかと思います。

 

⬛️地球一周の船旅で得られたことなど

 

とにもかくにも地球一周をしてきた訳ですが、地球一周というのは誰にでも出来るのではない得難い体験です。とても貴重な経験をする機会が得られて良かった。そう思います。

海外のバリエーションに富んだ文化に触れるにつけ、今まで日本国内しか認識していなかった狭い「世界感」が、一気に地球レベルへと拡大しました。世界がとても身近になったというか。

日本の外の世界、海外というのはこれまで私にとってはほぼ未知の世界であり、感覚として非常に遠いものでした。正直恐怖心もありました。それが普通に手の届く、自分でも訪れることのできる場所であることを体感的に認識できたことが大きかったです。

もちろん世界中の島々へと実際に足を運び、現実の様子を知ることができたことが何よりのメリットでした。

イースター島、サントリーニ島、マルタ島、サンミゲル島、シンガポール島・・etc  皆独自の魅力溢れる素晴らしい島々でした。

また英語力の重要性に気がつく機会を得られたことも大きかったです。

当然の話なのですが、日本国外では日本語はほぼ通じません。日本にいると日本語が空気のように当たり前の存在に感じがちなのですが、そんなことは全くなく、海外でのコミュニケーションに必要となるのは、まず英語です。英語さえ出来たらほぼなんとかなります。だからともかく機会を見つけて英語力の上昇を目指したいと思いました。

 

離島ナビ

http://ritou-navi.com

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