シンガポールも島国だった!多文化が交差する不思議な都市国家。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、東南アジアの多文化国家にして都市国家という一風変わったシンガポールについて扱いたいと思います。なぜ離島ナビで扱うのかというと、シンガポールは「島」だからです。
⬛️シンガポール「島」
シンガポールは、東アジアの中でもトップレベルの先進国家。教育や金融、貿易などでも世界的に重要な役割を果たす小さくても凄い都市国家です。
そんなシンガポールですが、つい忘れられがちな大切なことがありまして、それはシンガポールが島国であるということです・・・笑
対岸のマレー半島とほぼくっついているように見えますし、架橋もされているので余計に島には見えにくいのですが、確かにマレーシアとは水路で切り離されている島です。グーグルマップを拡大してよく眺めてみてください。
シンガポール共和国の国土は、一番大きなシンガポール島と周辺の小島から成り立っています。
シンガポール島の面積は710平方キロ。日本の島と比較すると奄美大島(712平方キロ)とほぼ同じです。島としてはそれなりに規模があるとも言えますが、国としては極めて小さい部類に入るでしょう。
それにも関わらず人口は500万人以上いるので、人口密度は一平方キロあたり7000人以上というとてつもない数値を叩き出しています。国中が人でごった返していると表現しても過言ではないと思います。
香港島(一平方キロ当たり18000人)ほどではないですが、超過密国家であることに違いありません。
ちなみに戦時中の話ですが、日本は大英帝国が支配していたシンガポールを占領し、「昭南島」と改称して支配されていた時期があります。そういう意味では日本とも縁の深い国です。
⬛️シンガポールに着港! 謎のロープーウェイ
船がシンガポールに入港したのですが、頭上の空高くを横断してロープウェイが通り過ぎていきます。初っ端から摩訶不思議な光景と出くわしました・・・笑
これは対岸のセントサ島という小島へと向かうもの。中には遊園地や水族館、そしてビーチがあるそうです。都市国家であるシンガポールにビーチがあるなんて意外ですが、考えてみればシンガポールは赤道直下。立派な南の島なのでビーチがあって当然なのです。
⬛️シンガポールの路地を歩く
着港して下船が可能になったので、さっそくシンガポールの散策を開始しました。
シンガポールはゴミを路上に捨てるだけで罰せられるというだけあって、非常に道が綺麗です。植木も手入れが行き届いていて、街の豊かさと治安の良さが伝わってきます。
しかし何より最初に思ったのは「暑い!暑すぎる!」ということ。まだ四月の末だというのに太陽光は力強く、とても蒸し暑い。この国が赤道直下の熱帯にある国であることを思い知りました。
そして歩行者用信号が、すぐに赤になってしまいます。そして残り時間の秒数が赤字で示されます。
これは「早く渡れよ!」と急かされているようで大変でした。忙しい国、シンガポールなのでしょうね。経済発展のためには、車を止めてる時間がもったいないという感じ。歩行者は道を譲るべし、みたいな。
⬛️成長余地の大きい国? 再開発が盛ん
シンガポールを歩いていて気がつくのは、工事現場が多いこと。結構いろいろなところでクレーンなどを見かけます。きっと街の再開発をしているのでしょう。
道すがら、迷い込むように出くわしたのは、こちらの制服を身につけた労働者たち。シンガポール人ではなく出稼ぎ労働者のように見受けられます。前で管理者(?)がなにやら説明をしています。
こういう光景を見るにつけ、まだまだ伸び代の大きい成長途上の国なんだろうなあと思いました。今も十分先進国ですけど。
⬛️マリーナ・ベイ・サンズ
しばらく歩いて行くと、こんな摩訶不思議なビルが見える場所に行き着きました。
こちらは、「マリーナ・ベイ・サンズ」というスポットです。
奇天烈な構造の建築物なのですが、まず3つのタワーはホテル。そして上に乗っかってるのは屋上庭園だそうです。ショッピングセンターや、カジノ、ミュージアムなど色々な施設が入っているそう。
見れば見るほどヘンテコな建物ですが、不思議の国・シンガポールにはぴったりな代物かも。
⬛️マーライオンの大きな方は、まさかの定期清掃中!
マレーシアの象徴の一つは、そう、「マーライオン」です。上半身がライオンで、下半身が魚の半魚人のようなルックスの伝説上の動物です。口から水を吐いているのも特徴です。
マーライオンは「マーライオン公園」にて見ることができますが、よくメディアに登場するマーライオン、つまり大きな方のマーライオンはちょうど定期清掃のシーズン中で、見ることが出来ませんでした。こんなことってあるんですね、という感じ。
しかし付近の小さな方のマーライオンが見ることができます。記念撮影も可能。ですので普段はそれほど注目されないだろう小さな方のライオンがこれでもかとばかりに注目を浴びていました。きっと小マーライオンも喜んでいることでしょう・・・笑
⬛️睡蓮の池
街中で見かけて感動的な光景だったのは、こちらの「睡蓮の池」。
睡蓮の池といっても、モネに描かれるような睡蓮とは違い、「熱帯性睡蓮」です。花の色がどキツイですね。
かなり広い池にたくさん咲いていました。遠景の高層ビルと睡蓮の取り合わせは、一見ちぐはぐなようでとても食い合わせが良いような気がします。とても素晴らしい風景に思われました。このシンガポール散策で一番良いと思った風景。
⬛️ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
こちらもシンガポールを代表するスポットです「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」というところ。
名前の通り、海辺の植物園です。豊かな庭園が広がっています。
庭園内には「スーパーツリー」という不思議な「木」が聳えています。
見た目の通り、自然の樹木ではなく人工の木です。
空中通路が設けられているので、空中散歩できるのでしょうね。私が行った時は一般開放されていませんでしたが。
⬛️モスクに教会に仏教寺院。多文化国家シンガポール!
シンガポールは多文化国家なので、それぞれの文化を象徴するエリアが存在します。チャイナタウンやアラブストリート、リトルインディアなどです。
こちらはアラブストリートの「サルタン・モスク」。
なぜかカタカナでも表記されています。日本人がよく来るのかな。
ハラルフード(?)の店では、熱帯気候にも関わらずきちんとスカーフをまいたイスラム女性の姿が。いつも思うのですが、この服装は暑くないのかなと。
こちらはリトル・インディアの仏教寺院。
中に入ると、不思議なBGMが流れていました。シンガポールにいるはずなのにインドにトリップしてしまったかのような気分になります。
こちらのカラフルな家々は、プラナカン様式の家々。マレーシアなど東南アジアに渡ってきた中華系移民の文化です。
プラナカンとは、中華系移民の末裔を指す語だそうです。
こんな綺麗な家に住んだら、さぞ気分が良いでしょうね!
シンガポールには半日程度しか滞在しなかったのでただの感覚なのですが、この国では異文化が融合しているというより、いろんな文化が「並立」しているという印象を受けました。もちろん影響は与え合っているのでしょうが、別物として存在し続けています。きっと多文化がその個性を失わないまま共生しているのが、この国のあり方なのだと思いました。
シンガポールと香港は、これまで自分のなかでは一緒くたの存在であったのですが(経済的に栄えているアジアの都市国家)、実際に両方を訪れてみて違いの大きさに驚きました。香港は中華系の文化。シンガポールは多文化です。地形も、土地の利用方法も全然違います。香港は猥雑としていましたが(そしてそこが魅力でしたが)、シンガポールの街並みは整然としていて道も綺麗で、広いです。そして全てが人工的というか、どこか無機質な印象も受けました。香港の方が歴史を重んじていて、住民は土地に誇りを持っているように感じられます。
それを知れたことも来てよかったと思いました。
一回では理解しきれない奥の深い国だったので、また訪れたいと思いました。
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