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リアス式の英虞湾に浮かぶ真珠養殖の離島、間崎島。限界集落を越え・・・。

こんにちは、ドクターリトーです。

今回の記事では、伊勢志摩地方の英虞湾に浮かぶ小さな離島、間崎島(まさきじま)について扱いたいと思います。かつては真珠養殖で名を馳せた島で、今でも継続されている島です。

 

■横山展望台から、英虞湾のリアス式海岸を眺める

 

 

横山展望台という英虞湾を一望できる展望台(テラス)が設けられていたので、訪れてみました。

御覧のように、英虞湾のリアス式海岸の地形が一望できます。それにしても、よく入り組んだ入り江です。感動しました。

展望台は山の上にあるので、すぐ下には豊かな森が広がり、その先に島々が広がっています。この島の一つが、間崎島です。かなり遠くの方です。

面積0.36平方キロ。人口は約60人というとても小さな島です。しかし東西には二キロと横長の離島です。

 

■賢島から船に乗る。

 

 

間崎島へと向かうには、近鉄電車の終着駅である賢島(かしこしま)を降りてすぐの船乗り場から、フェリーに乗る必要があります。

小さな間崎島へと向かうにふさわしい、とても小さな船でした。窓から英虞湾の風景を眺めることができ、楽しいです。

 

 

途中はこんな浮き輪の連なりなども。これこそ、真珠養殖の現場です。浮き輪は重しであり、その下に養殖施設が整えられています。

 

■島に到着!

 

 

短い時間の乗船で、間崎島へと到着いたしました。港では、さっそく素敵な神社が出迎えてくれました。

天眞名井神社(あまのまないじんじゃ?)という、神社のようです。不思議な名称です。初めて耳にしました。

 

 

少し歩き始めると、坂道になり、真珠の養殖風景が広がりました。今でこそ小規模ですが、昔は海一面に養殖場が広がり絶景だったそうです。島の老人からうかがったので、確かです。1959年の伊勢湾台風にて壊滅的な打撃を受け、それ以後陰りが見え始めたそうです。

かなり昔のことなのですが。

 

■密になってる(?) 島の墓地

 

 

集落を外れた山の中で、不思議な光景を眺めました。ずらっと並んだ墓碑(?)たち。非常に密です。ソーシャルディスタンス・ゼロ(笑)

これはたまたま通りかかった人に尋ねたところ、世話をする人がいなくなった墓を一か所に集めているそうです。間崎島では急速な人口減少が進み、現在は限界集落状態。いずれ消滅集落に近い状態に突入することも考えられます。

このお墓は、離島とお墓の現在、そして今後の関係性を示しているように感じられました。離島ではもう半世紀近くも人口減少が続いています。島から人がいなくなると、当然先祖供養をする人もいなくなるわけで、そうすると無縁仏のようなお墓が増えてくるはずです。

これは離島だけでなく、日本全体でどんどん問題になっていきそうですけどねー。どうすれば良いのか、正直分かりませんが、こうして整理しておくと、供養もまとめてしやすいということもあるかも知れません。賢いやり方です。

 

■コロナを持ち込まない! 老人に怒られました。

 

 

休日に訪れたので、たまたま通りかかった集会所にて、老人クラブの集会が開かれていました。

坂道で息が切れたので、マスクを外してしまっていたところ、“お兄ちゃん、マスクはつけなあかん”と、方々から一括されました。ただちにマスクの装着を再開。

確かにその通り。コロナの自粛も緩んだので久しぶりに島旅に出かけることができ、少々気分が緩んでおりました。離島では一度コロナのクラスターが起きると、人間関係が密であることから、一気に広がってしまいます。おまけに高齢化率が高いので、重症化しやすい。

島の人々は、コロナにひと際敏感になっているのだと実感しました。それも道理にかなっております。以後、気をつけます。草取りをされていたそうです。

 

■真珠採取の現場を見かける

 

 

真珠採取の現場を見かけました。離島では牡蠣の養殖が行われていることも多いですが、この島では真珠のみだそうです。

設備も光景も非常によく似ているので、間違えそうですね。とても忙しそうでしたので、遠くから眺めるだけにさせていただきました。本当には話でも聞いてみたかったのですが。

 

■最後に街並みを散策

 

間崎島では、時間が一時間強しか取れないので、最後に集落を散策して帰ることにしました。

 

 

歴史の深さを感じさせる街並みが続いております。間崎島からやがて人が消えていくと、この集落も無人化してしまうのでしょうが、なんだか寂しい限りです。人口減少に伴って、日本中から魅力的な島々や田舎が消えていく。

そんな未来が近づいてきているのだなあと実感します。未来というか、現在進行形で進んでいっているのですが。

間崎島を含む志摩地方では、人口減少が激しく、もう食い止めることは難しいと推測されています。

間崎島は集落を閉じて無人化する方向を志向しているそうです。いずれ人の住む有人島としては、存在することをやめる時が来るかも知れません。悲しいですが。

 

 

こんな島が全国に増えていく。なんとかならないかなといつも思いつつ、人口問題は短期的には解決がつかないので、有効な策もすぐには出てこなさそうです。

時代の趨勢というものでしょう。未来の世界では、島旅の楽しさもなくなっていくのかなあ。未来の島旅も、どうなっていくのか気になってきました。航路を維持できない島も出てきそうですし。そういう訳で、地域の未来という観点から、色々なことを考えさせられる島でした。

 

離島・秘境ナビ

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