福井・東尋坊と雄島。色んな逸話と伝説のある両スポットを巡ってみました。
こんにちは、ドクターリトーです。今回の記事では、福井県の東尋坊と雄島(おしま)について取り上げたいと思います。比較的有名な観光スポットですが、色々な伝説のあるスポットなので楽しみに読んでくださいね。
■東尋坊
いきなり迫力満点の写真を掲載して、驚かせてしまったでしょうか。こちらが東尋坊です。崖の下はすぐ海。高さは23メートルほどあるそうです。
紺碧の海が水平線の彼方まで広がり、茫洋とした有様です。遥かなる心持にさせる絶景。
だからでしょうか。ここ東尋坊では、自殺者が多いのです。自殺の名所として有名です。年間で30人弱。ひと月に2人程度は飛び降りをしているそうです。そう考えると、かなり多い感じがします。
そういう訳で、地元では有志で対策を行う温かい人も出てきました。その一つが、“救いの電話”
こちらの電話ボックスです。今時、電話ボックスなんて珍しい。やや絶滅危惧種の部類です。
自殺防止の記事が電話ボックスには掲げてありました。これが救助活動をしている人。
新約聖書も置かれていたり。電話をかけるお金を持ち合わせていない人ように10円玉まで用意してあります。至れり尽くせりの、愛のある命の電話です。
それにしても、すさまじい迫力です。ここに佇むと海へと引き込まれるような、不思議な感覚に陥ります。何か人間を引きずり込む魔力があるのかも知れません。ちなみにここで自分の記念写真を撮ってもらったのですが、スマートフォンの中に謎の暗黒の画像が大量に保存されていたのです!! 普通そんなことは起こらないので、背筋が寒くなりました。
一体なんだったんだろう、あれは。気持ち悪いのですぐに消しましたが。・・・ここは、あまり長居する場所ではないのかも知れません。
■ジンクス多き“心霊島”雄島。
次は、東尋坊のすぐ近くにある雄島(おしま)について。写真奥の橋で架橋された島です。断崖で囲まれた小島ですね。
面積は0・1平方キロ。無人島です。
雄島には立派な紅色の橋が架かっていて、この橋を渡って入島します。雄島橋といいます。
橋のすぐそばには、美しい海が広がっています。日の光が差し込み、海面を銀色に輝かせています。透明度が高くて、底まで見えるのです。
実はこの橋には恐ろしいジンクスがあり、夜に渡ると亡霊が人を海へと引きずり込もうとするそうです。東尋坊で命を絶った人の遺体がこのあたりに流れ着くそうなので、ある意味信ぴょう性のある話。皆様、夜に雄島へと向かうのは避けましょう。そんな人は滅多にいないとは思いますが。
■大鳥居
島へと入ると、純白の大鳥居が出迎えてくれます。雄島は“神の島”とも呼ばれるように、信仰対象となっていて、豊漁祈願や船旅の安全祈願に訪れる人が多かったそうです。信仰の厚みを感じさせる光景です。
雄島には最も大事なジンクスがあり、それは反時計回りに島を巡ってはならないということです。必ず時計回りに巡りましょう。
島には一周道路が設けてあるのですが、反時計回りに回った人が死亡したケースがあるそうです。詳しくは知らないのですが、ただの伝説かも知れません。しかし一応時計回りにした方が無難だと思います。
石段が島に張り巡らされています。非常に清浄な空気が島を包んでいるのを感じます。心霊現象などで有名になっている雄島ですが、実に清々しい心地よい島です。これは訪れてみて意外でした。もっと陰気な離島を思い描いていたので。実際に訪れてみることは大事です。
二本の木に竹を渡した、不思議な鳥居。こういうやり方もありなんだと、ちょっとしたアハ体験をした気分です。
大湊神社という、格式ある神社。約1400年前に創建され(歴史ありすぎ!)、漁業や航海の守護神として信仰されているのだとか。
雄島の信仰の歴史を象徴するスポットです。
島内からは、東尋坊が見渡せます。東尋坊タワーもすっきり。ここから眺めると、東尋坊もたいした高さには見えません。
雄島は地質学的には、流紋岩から成っています。ジオ的にも不思議な地形が多いです。
節理というものでしょうか。流紋岩の地層が規則正しく並んでいます。
島の北側からは、遥かなる日本海が見渡せます。この果てしない海原を眺めると、島に来てよかったなあとしみじみと感じます。
水平線というものは、海と空を真っ二つに割っていて、爽快です。なんというか、二元論の世界。
島をもう半周して雄島橋まで戻り始めます。ここまで歩いてきて気が付いたことは、なんと島を反時計回りに歩いている人が多いこと(おい!)。ジンクスはどこにいったのかと。地元の人たちは案外気にしていないのかも知れません。
ジンクスなんて、心霊趣味の人が勝手に生み出した妄想で、実体のないものかも知れませんね、確かに。そういう意味でも、雄島に来て勉強になりました。迷信はダメかも知れない。でも私は臆病なので、やはり時計回りに回りたいですが。
色々と逸話やエピソードの多い東尋坊や雄島でした。雄島は神の島だけあって、清々しく明るい島です。そのことが分かっただけでも訪れれた価値があったと思います。
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