沖縄の「ちょっと遠い島」粟国島に行った話。鍾乳洞の洞寺。
ご無沙汰しています。近頃更新していなかったのですが、再開したいと思います。今回の記事では、沖縄の粟国島(あぐにしま)について。
■那覇「とまりん」からフェリーで向かう
粟国島は沖縄諸島周辺の離島では、「ちょっと遠い島」です。だいたい50キロほど離れています。
アクセス方法としては、那覇空港から小型機もありますが、那覇の泊港「とまりん」からフェリーで行くのが一般的です。
「ニューフェリーあぐに」は、船体も新しく、綺麗で魅力的な船でした。
晴れ渡った空の下、いざ、大海原へと船出!
■島内散策
島を出る時には晴れていたのですが、2時間の航海を経て島に着くと、少々雨が降り出していました。
しかし貴重な「島時間」ですので、めげずに観光に出かけます。
小学校。木々は南国ですが、ひっそりとしています。コロナで沖縄の島々は観光客を断っているところが多いのですが、粟国島は連絡すると、渡航可という事でしたので、訪問させていただきました。この時節、島がどうなっているかが気になったこともあり。感謝いたします。もちろんコロナ対策は万全にしました。
フクギ並木と珊瑚石の石垣。まさに沖縄離島を象徴する風景に久しぶりに触れ、懐かしさ抜群です。
手前の敷居の石垣は「ひんぷん」と呼ばれるもので、魔除けの意味合いがあります。風景が八重山の波照間島と少し似ているかなあ。
どこか忘れましたが、展望台からの眺め。雨上がりなので水平線がおぼろです。しかし亜熱帯の森はやはり色彩が明るい。ここまで登ってきて良かったなあと思いました。
■洞寺(テラ)へ、潜入。
粟国島随一のスポットだと聞いていた「洞寺」へと向かいました。島のほぼ中央にあります。
洞寺と書いて、「テラ」と読む。名前からして興味をそそりますが、洞窟が寺なのでしょうか。
ちなみに上の娘さんの銅像は、「むんじゅる節」という、島の伝統行事と関係あるそうです。むんじゅるとは「麦わら」が訛った言葉で、だから平笠を持っているのですね。どんな踊りなのか気になります。
こちらの赤瓦のゲート(?)を越えて、洞寺に向かいます。なんか粋な仕様ですね。ドキドキ。
長い階段を経て洞窟へ。洞窟なので、入り口がかなり降りた所にありました。そこから更に洞窟内部へ潜入。洞窟内から外を眺めると、樹々が鬱蒼と茂り、秘境感が抜群です。
鍾乳洞だけあり、面白い形の鍾乳石をあちこちに見かけます。沖縄諸島自体が石灰岩で出来ているので、鍾乳洞は結構あちこちにあります。
ライトアップされていて、何とも秘密の場所に来たような感じ。
この洞寺が鍾乳洞として異色なのは、その名の通り「寺」であること。問答に負けた那覇の僧侶が粟国島へと配流され、その僧侶が隠れ暮らしていたのがこの洞窟だそうです。読経三昧だったそう。洞窟の寺だから、洞寺。分かりやすいネーミングですね。
住み慣れると、俗世のわずらわしさとも無縁だし、意外と居心地が良いのかも知れません。日々どんな生活を送っていたのか、気になります。
■マハナ展望台
もう一つの島の有名スポット。マハナ展望台。
小高い丘になっていて、東シナ海がぐるりと見渡せます。
階段が併設されていて、下の砂地まで降りる事ができます。粟国島はまさしく「西高東低」の地形で、島の西側は高台になっているのです。
下から眺めるとこんな様子。石灰質の岩壁が剥き出し。かなりの高さがあります。
説明の看板。天気が良ければ、久米島や渡名喜島なども見渡せるようです。
■通りがかりで見つけた「岩の隠れ家」
散策途中、少し隠れた場所が見つかったので、ご紹介。多分、名前はついていません。
ガジュマルの根っこが垂れているので、いかにも沖縄らしい風景。
お墓か何かでしょうか。何か石の祠らしきものが設けられています。
■東側には平たい砂浜が広がる
粟国島は西高東低と書きましたが、東側には素敵な砂浜が広がります。天気も良くなってきたので、美しきエメラルドの海が。
屏風のごとき小岩が、思い出したように聳えています。
粟国島の前に、北陸の佐渡島に足を延ばしたのですが、北と南では海の色合いと雰囲気が驚くほど違います。どちらも好さがあるけど、南の海の明るさはやはり良いなあ。
島を跳ね回るヤギの姿。
海岸の、おそらく「ハマナス」という花。
ミニシーサーがずらりと並ぶ民家。
港近くの特産品販売店。「もちきび麺」は島の名物だそうです。
島を出る前に食した刺身定食。
■島を離れる
今回は時節柄、あっさりとした観光。島を離れることにしました。
天気が完全に回復したので、紺碧の海とエメラルドの浅瀬のコントラストが印象的。
また粟国島に向かう日が来るかは分かりませんが、どんな島かおおまかに感じることができて良かったです。沖縄の秘島。「おきなわ」にひっかけた「おくなわ」と言われる離れ島の一つでもあるそう。